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5歳でも、試験官との5分10分の長いやりとりが
できるほど対話力がレベルアップします。

プログレス教育研究所代表
前田かほるさん




プログレス教育研究所
151-0053 東京都渋谷区代々木5-60-1 レインボービル2〜5F
電話 03-3467-5851
http://www.progre.co.jp/





●わが子が見えてきたときに合格はグンと近づきます

――こちらの指導を受けているお母さんから聞いた話ですが、子どもには天国だけれど、親には大変厳しい教室だと言っていました。
前田 そうでしょうね。子どもの意欲や意思を尊重しますが、親には足りない部分の努力を率直に促しますので‥‥。「この年齢の子どもからは、親がインプットした分しか出てこないのですよ」と、よくご両親に申し上げます。

――入室相談のときに、第一志望校は無理だと指摘されたようです。厳しい先生だと最初は気分をこわしたようですが、何回か通ううちに、自分の子育てのどこがどういけなかったのか、また、わが子がどんな子か見えてきたと言っていました。
前田 どのお子さんのことなのかわかりませんが、私どもでは、入室のときに、お子さんが心身共に年齢相応にバランス良く育っているかどうかを、いろいろな角度から診断させていただきます。その上で、どんなお子さんに育てたいのか、将来、お子さんがどんな生き方をしてほしいと思っているのかをご両親にお聞きします。その際、具体的なイメージとして、幼稚園や小学校受験を予定しているなら、いちおう志望校をお聞きしています。

そうすると、お子さんの今のありようとか、ご自分の子育てに対する考え方と志望校が求める子ども像との間に大きなズレのある場合が多いのです。そのズレは、私どもでお預かりして修正できるものなのか判断します。かりに修正できるとしても、ご両親の生き方や考え方と関わるケースもあります。その辺をよくお話しして、私どもの指導方針と協調して家庭で子育てをしていただけるかどうかを考えていただきます。私どもより、大手の教室に通われたほうがいいと思う場合もあります。ここまで厳しいことを言う教室は少ないと思いますから、腹も立ったと思います(笑)。

――でも、その母親は、わが子にもっとも合った学校に入れることができたと喜んでいました。
前田 そうですか。うれしいですね。多くの場合、志望校といっても、人気校だからとかイメージがよいなど、漠然としたものです。本当にご家庭の教育方針に合っているのか、お子さんの資質や性格、あるいは能力はどうなのか、その辺のすりあわせをして上での志望校ではないのです。まず、そこをきちんと固めることが受験準備の基本であり、スタートだと思っています。

そのお母様は、「わが子がどんな子か見えてきた」とおっしゃっているようですが、早くからそのことに気づくかどうか、それで合否は大きく左右されると思います。意外に思うかも知れませんが、わが子がどんな子かが見えていない母親が少なくないのです。そこに気づいていただくことと、親として改めるべきは改める、そこがきちんとできていると、結果として、志望校への合格もスムースに行くと思います。

――ほかのお母さん方にもいろいろと影響を受けたと言っていましたが‥‥。
前田 この教室の場合、親がセミナーで交流する機会が多いと思います。親子三代、何々校の出身とか、創業百何年の老舗、お医者さん、あるいは大きな会社の管理職といったお父様が多いのですが、そうしたご家庭の場合、お子さんの躾はむろん、お母様も言葉遣いや服装などもきちんとされていますから、生活態度の面でも影響されたということではないかと思います。。

●個人別カリキュラムの中に志望校対策を組み入れる

──こちらでは入室の時点で子どもの「診断」を行いますね
前田 ええ。言語(聞く力と話す力)、巧緻性、数量、図形、空間、運動など7つの基礎力について発達状態を診断させていただきます。たとえば、お絵描きをしてもらうとか、好きな物を尋ね、それを売っているお店はどこかなどを質問したり、いくつかの課題に対応して行動する様子を見ます。心理学の知識と経験豊かな人間が見れば、お子さんが年齢相応にバランスよく育っているかどうかがわかります。運動についても、特別なことをしなくても座ったり立ったりの動きを通してある程度のところはわかります。

――その上で個人別の指導プログラムを作るのですか。
前田 はい。診断した結果を使って、個人別に指導プログラムを作ります。0歳から6歳まで、各年齢ごとに標準カリキュラムが決まっていますが、ひとりずつ発達状態が異なっているため個人別に指導プログラムをつくります。先ほど申し上げた7つの基礎力がバランスよく発達している子はほとんどいません。

たとえば、「合わせて10になる数の組み合わせ」ができても、お絵描きが苦手というお子さんもいます。こういう子の指導プログラムには、絵画や巧緻性を重点的に盛り込むようにしています。また、入室の時点で志望校が決まっている場合は、指導プログラムに志望校対策を加味していますから、私どもの場合、受験直前になってから志望校別対策をする必要はありません。

――志望校が決まっていない場合はどうなりますか?
前田 入室の時点で通わせたい学校をいくつかリストアップしていただきますので、それらの学校レベルに対応したカリキュラムを組みます。1校しか受験しないというケースはほとんどなく、何校も受験しますので、入室の時点で特定の志望校が決まってなかったとしても、指導プログラムをつくるのに不都合はありません。

――「診断」結果と志望校の間にズレがあったとき、つまり合格はむずかしいという場合はどうしますか?
前田 あきらかにムリとか不向きと思える場合は、最初にそう申し上げることが良心的ではないかと考えています。
――どんな場合ですか?
前田 ケースバイケースですが、基本的に、私どもの指導方針に賛同していただくことが必要です。私どもの場合、年中の春頃までにお問い合わせなりご相談いただいて、遅くとも夏までには入室されることをお勧めしています。一般的に、年中の11月から受け付けるという教室が多いのですが、スタートをちょっと早めることで志望校の学校説明会やいろいろな行事には2年続けて参加できます。学校研究がより深まり、何より大事なことはお母様方の受験に臨む心構えも違ってきます。この差が合否に大きく影響してきます。

●「個」を確立させるには1対1の個別指導が最適

――こちらは1対1の個別指導をメインとしていますが、どんな指導の仕方をするのですか。
前田 例えば、「これは何ですか」と聞いたときに「カップです」という子どもと、「紅茶を飲むときに使うカップです」と言える子どもでは表現力が違いますね。単に答えを求める指導であれば「カップ」でいいのです。しかし、私どもの授業では「カップです」と言ったら、「どんな色かな?」「どんなときに使うのかしら」「おうちのカップとはどこが違うかしら」と話をどんどん発展させます。その子の発達状態に応じて質問内容もレベルアップさせます。

とくに子どもとのやりとりで重視しているのは対話力の強化です。「今日、お昼は何を食べましたか?」「サンドイッチです」といった紋切り型のやりとりはしません。「先生はお昼にラーメンを食べたけれど、あなたは何を食べたの?」と聞く。子どもが「サンドイッチ」って答えたら、「“僕は○○のサンドイッチを食べました”ときちんと言ってね」と、会話を文章にさせます。

それができた子には、さらに「誰と?」「どこで食べたの?」「どうだった?」と話をどんどん続けます。語彙が足りない子は、子どもとの会話を意識的に多くするとか、語彙は不足していないけれど、「てにをは」が正確に使えない子どもには、主語述語を意識した会話ができるように指導しています。

――最近、入試の際に、子どもの表現力を重視する学校が増えていますね。
前田 ええ。私どもの教室では、3歳ぐらいのお子さんであれば、「お名前は?」「好きな食べ物はなんですか」という質問に対して、「私は何々です」「好きな果物はサクランボです」くらいのことはスムースに言えるレベルに達しています。さらに段階的にレベルアップさせて、自分の考えていることや言いたいことを、正確に相手に伝えられるように指導します。

私自身、語学教師からスタートしているので、自分の気持ちや考えていること、主張したいことを相手に正確に伝えるということをとくに重視しています。5歳くらいになると、言語クラス(選択コース)では、教師との5分10分の長いやりとりができるほどレベルアップしています。もういいわよと止めなければ、もっと聞いてとか、もっとおしゃべりをつづけたいと言い出すほどです(笑)。

幼稚舎に受かった子の場合、試験の後、「何人もの先生といっぱいお話をした」と言っていました。たぶん、試験官の先生方は、この子との一問一答が楽しかったと思います。早稲田の親子面接のときに、先生と子どものやりとりが長くなって、お父様とお母様は一言ずつしか話せなかったというケースもありました。1対1の個別レッスンだから、そういうきめ細かな指導ができるということです。

●集団行動で弱点が見つかれば個別指導で解決する

――1対1のプライベートレッスンの場合、集団行動に不安をもつ親も少なくないと思いますが‥‥。
前田 その辺を誤解している保護者が多いのですが、通常5歳児では、「個」が確立していません。このため、いきなり集団の中で指導するといろいろと問題が生じます。たとえ4〜5人の少人数クラスで補助の先生がついていたとしても、また家では簡単にできることでも教室では力が出ません。先生やお友達の目を意識して萎縮してしまうんですね。

それに、お友達と自分と必ず比較します。自分よりできると思ったら、その子の前ではどうしても緊張してしまいます。健全な自信を育てる上でマイナス面が多いのです。集団の教室でも、過度の協調性を求めたり、競争心を煽ったための弊害が目立つお子さんが少なくありません。

── どんな弊害ですか。
前田 たとえば、自信のない課題に対しては落ち着きがないとか、すぐイライラするとか、投げやりになるなどです。これは、自信が持てないことに対して、どのように振る舞ったらいいかがわからないのです。また、できると威張ってしまいます。自分で考えて行動できずに、先生からの指示を待つだけという子どももいます。

ですから、この子は何が得意で何が不得手か、何ができるのか何ができないか、その子の特性を見い出して指導するには、1対1でじっくりと観察する必要があるということです。個別指導の成果が集団活動の中でどのように発揮されているか、これはきちんと確かめなければいけません。

テストは集団の中で行われるため、私どもでは、月4回の個別指導のほかに月1回以上の集団活動の授業があります。集団行動で弱点が見つかれば、その原因を個別授業の中でていねいに解決していきます。

ですから、私どもの場合の集団活動はメインではなく、個が十分に成長できているかどうかをチェックする場という位置づけになっています。また、選択コースは全て集団授業です。集団の中で指示を聞いて活動する練習も十分にできます。

また、私どもの場合、野外活動が多く、よく一緒に出掛けますが、集団で外へ出たときは整然と歩くとか、ふざけない、大声を出さないなどのほか、電車に乗るときやレストランなどでのルールも教えます。とくに、しつけ面に関しては、お母様には日常生活の指導をお願いすることも大変多いと思います。たとえば、教室では、服をこういうたたみ方で教えましたから、家でも同じようにやらせてくださいとお願いします。言いっぱなしにはしないで、1週間くらいたったら、子どもに「やってみて」とチェックしますから、お母様方には息が抜けない教室かもしれません(笑)。

――ありがとうございました。




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