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一人ひとりのお子さんのレベルに合わせた指導ができる、
これが家庭教師を利用する最大のメリットです。

セシリア幼児家庭教師会
大塚ヨシ子さん


セシリア幼児家庭教師会
245-0003  横浜市泉区岡津町1500-2-821
045-813-6136
http://www.yo.rim.or.jp/~ce-yoshi/






――最近、家庭教師の問い合わせが増えているようですね。
大塚 ええ。共働きの場合、私立を受験させたいけれど、幼児教室への送り迎えがむずかしいという事情がありますから、そうしたケースが多いですね。週1回のことですから、祖父母にお願いする、あるいはベビーシッターさんに頼むという方法もありますが、教室までの往復の時間は、いろいろなことを覚えさせるいい機会になっています。

電車の中でのマナーとか、交差点を渡るときのルールなど、実体験をさせるにはとてもいいチャンスですが、おじいゃんやおばあちゃん、あるいはベビーシッターさんの場合、どうしてもそこまでの気遣いを求めるのはむずかしいでしょう。甘えさせてしまうことも考えられます。それに、経済的な事情などもあって、それができないというご家庭もあります。お母様が専業主婦の場合で、幼児教室に通わせているけれども、集団授業についていけないというお子さんもいます。

――どういう理由ですか?
大塚 いろいろなケースがありますが、やはり精神面で年齢相応に成長していない場合、集団の授業についていけない場合ですね。5歳になっても、お母さんから離れられないというお子さんもいます。そういうお子さんの場合、お友達の中に入ると気後れがして何も発言できないとか、お母さんが側にいないことから不安感が強くて授業に集中できないのです。要するに、「個」が確立していない状態ですから、この場合は、マンツーマンの指導を受けるか、もしくは家庭教師を利用したほうがいいと思いますね。その上で、幼児教室に通わせてもいいと思います。

――幼児教室で指導を受けていても、なかなか成績が伸びないというケースもあるでしょうね。
大塚 ええ。集団授業では、一人ひとりの子どもに目が行き届かないとか、それに教師の指導力不足が原因で、その子の良さを引き出せないという場合もあると思います。いろいろと悩んで教室の先生に相談しても、大丈夫ですよ、とてもいい子ですよと言われるだけで、なかなか納得できる回答が得られないという悩みもなくないようです。お子さんの状態によってさまざまですが、幼児教室に通わせてもなかなか成績がのびないという場合、マンツーマンの指導を受けてみることも必要かもしれません。


――家庭教師の指導例をお伺いしますが、去年、大塚先生の指導を受けて、姉は日本女子大附属豊明、妹はお茶の水女子大附属幼稚園(3年保育)にそれぞれ合格したそうですね。
大塚 ええ。実は、そのお母様のお姉さんのお子さんを指導したことがあって、そのお姉さんから私どもをご紹介をいただきました。お母様は豊明のご出身ですから、上のお子さんをどうしても豊明に入れたいというご希望でした。しかし、お母様は仕事をもっていて、二人のお子さんを保育園に預けていましたから、幼児教室に通わせるのはむずかしかったようです。

――二人のお子さんを一緒に受験指導をしたのですか?
大塚 いえ。最初、下のお子さんを受験させる予定はなかったようです。ただ、上のお子さんの指導をしている側で下のお子さんも一緒に私の話を聞いていましたから、受験に必要な基本的なことは身につけることができたと思います。ついでに受験させてみようかと(笑)。

――どちらも難関校ですが、どんな点に重点をおいて指導しましたか?
大塚 週1回、90分の授業の中で、受験校の入試に必要なことを重点的にカリキュラムを組みます。品格や躾を重視する学校であれば、それに対応したカリキュラムを組みます。ペーパー難関校であれば、ペーパーの枚数やレベルを考えた指導になります。要するに、一人ひとりのお子さんのレベルに合わせた指導をするということですが、これが家庭教師を利用する最大のメリットになります。

豊明に合格したお子さんのケースですが、お母様がとても本好きだったこともあって、ふたりのお子さんには小さい頃から絵本などの読み聞かせをしっかりとおやりになっていました。ですから、最初から語彙も豊富でしたし、大人との言葉のやりとりもしっかりできていました。むろんそれだけでは入試には対応できません。

このお子さんの場合、とくに「お話づくり」には力を入れて指導しました。ペーパー問題のように練習をすれば、ある程度のレベルになるという問題は、ほかの子どもとの差がつきにくいのです。その点、お話づくりは、実際に出題されなかったとしても、語彙力だけでなく、想像力や物語を組み立てる構成力などが身に付きますから、一問一答など個別考査のときに、キラっと光るものを試験官に印象づけることができたと思います。


――豊明は親子面接がありますが、どう指導しましたか。
大塚 ご自宅の4畳半くらいの部屋を片づけましてね、そこに机と椅子を並べて、ドアをノックするところから練習をしていただきました。
――自宅の場合、親も子も本番と同じような緊張感をもつことがむずかしいのではありませんか?
大塚 ええ、ですから、服装も普段着ではなく、お父様にはきちんと背広を着ていただくなど、実際の入試と同じ服装にしてもらいました。

――スムーズにいきましたか?
大塚 いえ、なかなか(笑)。というのも、たとえば「どんなお子さんですか」と質問しても、すっと答えられないのです。まあ、最初はどなたも同じだと思いますが、ご自分のお子さんですから、なんでもわかっています。しかし、言葉にするとなると、なかなか的確に表現できないのです。わかっていることでも、言葉に出す、あるいは文章にするというのはなかなかむずかしいことです。これは練習する以外に方法はありません。この辺は、ご両親ともよくわかっていましたから、想定質問をつくり、どう回答するかもずいぶん練習されたようです。

――どの保護者も、面接対策はしっかり準備していると思います。特別なアドバイスをしましたか?
大塚 事前に準備したことを記憶して、その通り答えるというのでは、文章を読んでいるような印象を試験官に与えます。このお母様の場合も、その印象がありました。それではドングリの背比べの状態から一歩抜きんでるということにはなりません。このため、いままで準備してきた回答例はぜんぶ忘れてくださいと申し上げました(笑)。5歳まで、どんな考え方で、どう育ててきたのか、それを率直に、ご自分の言葉でお話になったほうがいい印象を与えますと‥‥。

それと、お母様は豊明のご出身ですから、なぜご自分のお子さんを豊明に入れたいのか、それを相手にどう訴えるか、そこをしっかりと考えてほしいとアドバイスしました。豊明の卒業生はたくさん受験していると思いますから、だれでもが思いつくようなありきたりのことではプラス点はいただけないのです。豊明で学んだことのうち、何が自分の人生のなかで役に立ったのか、これを具体的なエピソードを入れて説明できると、試験官の評価は高くなります。
――なるほど。


大塚 それから、面接で大事なことは、面接官に対して、親子3人が一つの絵になるような印象を与えることができるかどうか、そこが一番大切なポイントになります。どういうことかといいますと、たとえば、お父様が、お子さんやお母様の様子を考えずに、自分だけさっさと椅子に座ってしまうという家族の場合、一つの絵としてはやはりまとまりに欠けます。

お子さんはきちんと椅子に座れたか、妻は落ち着いているか、その辺のさりげない気配りができていると、見ていても気持ちがいいですよね。妻が答えるときも、おかしなことをいわないかと神経質な表情を見せたりすれば、妻を信頼していないのかと誤解されます。「一つの絵になる」とはそういう意味です。

――家庭教師を利用する場合、行動観察対策が不安という悩みをもつ保護者も多いと思いますが‥‥。
大塚 集団行動が不安というのは、要するに、先ほど申し上げた「個」がしっかり確立できていないことが原因です。それに、基本的には保育園や幼稚園で集団行動を経験していますから、後は、先生の指示をしっかりと聞く、お友達とふざけたりしない、待つときは静かに待つなど、いくつかのことを注意しておけばそんなに心配することはありません。心配でしたら、大手の幼児教室で主催する模擬試験を受けてみるとか、あるいは、多くの幼児教室では夏期講習などを開いていますから、そういうところを利用すればいいと思います。

――最後に、お茶の水女子大附属幼稚園に合格した妹さんについても、一言、触れてください。
大塚 まだ3歳ですから、何ができるというレベルではありません。競争倍率は首都圏ではもっとも高く、最難関といわれている幼稚園です。なぜ合格したかは、推測でしかありませんが、このお子さんは、いわゆる光っている子です。何もしゃべらなくても、あるいはじっとしているだけでも存在感があるお子さんです。幼稚園受験というのは、お子さんの成績よりもどんな育てられ方をしてきた子どもか、つまりは親の試験というか、家庭力がチェックされます。その点、この下のお子さんの場合、先ほど申し上げましたように、要するに、ご両親の育て方がよかったということですね。
――ありがとうございました(取材・構成 蔵書房)



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