短期集中連載 大丈夫ですか? 面接対策

第25回●答え方のコツは「一呼吸の長さ」




一問一答の練習をしていると思いますが、上手な答え方のコツは「一呼吸の長さ」です。長くなってはいけません。なぜイケナイかというと、言葉のキャッチボールができないのです。文字数にして200字も300字もしゃべったら会話になりません。それに聞いているほうは記憶に残りません。こちらが一生懸命に話していても、相手は次の質問を何にするかに関心が移っています。

小泉前総理の「ワンフレーズ」話法が聞き手にインパクトを与えたのは「簡潔・明瞭」だからです。とくに最初の質問に対しては、一呼吸で答えられる長さがベストと思ってください。以下のような答え方なら、文字通り「一呼吸」です。

――本校のどんな点に興味をもちましたか?
「中学の受験指導に対するバックアップ体制が万全だと思いました」
――なぜそう思いましたか?
「御校の場合、○年生のときから先取り学習がスタートしていると聞いています。6年生の2学期終了時点で小学校教育の基礎を終えることができ、3学期の大半は受験指導をしていただけるという点に魅力を感じます」

――志望理由をお聞かせください。
「たまたま、御校の教育がいかにすばらしいかを目の当たりにする機会がありました」
――どんな場面でしたか。
「駅前で御校の生徒が泣いていました。落とし物をしたか道に迷ったかわかりませんが、数人の上級らしい女の子が泣いている子に話しかけていました。しばらく成り行きを見ていたら、上級生の1人が携帯で電話をかけていました。お母さんがすぐ来るから、お姉ちゃんと一緒に待っていようねと聞こえてきました」

――もし、本校に通学するとなると一人で通わせることができますか?
「もう3回ほど子ども1人でこの学校に来させています」
――危険なところはなかったですか?
「家から最寄り駅までは子どもの足で10分です。乗り換え駅は1つです。駅から学校までは徒歩10分ですが、危険な場所はありません。もし、切符をなくしたり乗換駅を間違えたときはどうするかは教えてあります」

どちらのケースも、最初の質問に対して、簡潔・明瞭です。
もう1つのポイントは、もっと聞いてみたいと相手に期待感を抱かせています。もし、最初の質問に対して、御校の教育理念がどうのという答え方をすると、試験官はうんざりさせられます。みんなが同じような答え方をするからです。面接時間は7〜8分、父親への質問はせいぜい2〜3問です。いきなり核心に入ったほうが賢明です。

「しゃべりつづける」が面接の不安をやわらげていることは理解できますが、簡潔に答えた後はぐっと我慢してください。しゃべればしゃべるほど、こちらの言いたいことは伝わらないと思ってください。

最初の質問にどう答えるか。これで面接の成否はほぼ決まります。相手が思わず、えっ? なぜ? どうして? と身を乗り出すような答えを準備できれば面接の主導権を握ることができます。