| 1次試験から2次試験までの過ごし方
仮にですが、我が家と他の方とを比べて、何か大きな違いがあったかと聞かれたら、「1次試験から2次試験までの過ごし方」、と答えるかもしれません。
私が、その違いに気づいたのは、幼児教室主催の面接対策講座を受講していた時のことでした。ふと周りを見渡してみると、どのお母様方も、食い入るように面接資料やマニュアル本を読んでは、「模擬面接で頭が真っ白になり、大失敗してしまった」「回答案をまとめるのに追われ、毎日寝不足」などの話題で持ちきりでした。
子供達は、講義が終わるなり、マスクの装着と手指のアルコール消毒。塾の講師からは、「親の不安を子供に読み取られないよう、出来るだけ笑顔で、明るく接してください」「二次試験までの間、子供を絶対に叱らないでください」「過度に神経質になってはいけません。
子供まで気疲れしてしまうと、表情が硬くなってしまいます」などのアドバイスが、毎回のように飛び交っていました。つまりそこでは、受験のフィナーレに向けて、私以外のすべての人が、緊張のクライマックスに達していたのです。
受験を決意したばかりの頃、私にも不安や焦りがなかったわけではありません。入試までわずか8週間、100メートル競走に例えるならば、他の子は80メートル先からスタートするようなものです。
私には最初から、「開き直るより他に方法がなかった」と言うのが本音です。しかし、「きっと合格できる!」といくら信じていても、それだけではモチベーションは長く続きません。これまで話してきたとおり、私は何か弱点を見つけては、その都度克服できるよう努力を重ね、「やってみたら本当にできた。やはり自分ならできる」という結果を出すことに重点をおいてきました。
ですからこの頃になると、「やれるだけのことはやった」という達成感さえ感じ始めていたのです。この時期の私は、焦り・不安・緊張とは、ほぼ無縁のところにいたと言っても過言ではありません。それは夫も同じようでした。いつものように仕事中心の生活を送り、一問一答の回答案は、仕事の合間に読む程度だったようです。
子供には、最後の総仕上げとして、実体験を多く積ませるようにしました。夕食のメニューを考え、お遣いに行ってもらったり、一緒にご飯を作ったりしました。また散歩だと言って、自宅から学校までの距離を地下鉄で何度か往復し、通学路の経験を積ませました。
実際の校舎をみたり、生徒さんの姿に自分を重ねられたことで、子供自身も合格へのイメージを固めていったようです。子供にとっても私にとっても、受験準備ということを忘れそうになるほど、最も楽しい勉強の時期でした。
このように、1次試験から2次試験までの間、我が家は何ら特別なことをして過ごしていたわけではありません。いつもと変わらない、ごく普通の生活を送っていたということです。
今思うと、我が家の合格を決定づけた1番の要因は、誰しもが追い詰められた心理状態にあるこの時期に、「心の余裕を失うことなく、合格することだけを信じて過ごしていた」ということなのかもしれません。
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