「子どもは2歳半です。去年、義姉の子が有名校に合格しましたので、私の子どもも小学校受験をさせたいと思い、義姉にちょっと相談しました。そうしたら、まず親の生活態度を改めなさい、それからあなたのところでは子どもの躾には無頓着なようだけれど、今のままではどこも受からないと、まあ、とても厳しいことを言われて、受験する気がすっかりなくなりました。小学校受験とはそんなに厳しいのですか」
受験を思い立ってから、実際に入学試験を受けるまでの期間、体験者からのアドバイスだけでなく、いろいろな情報や噂が耳に入ってくると思います。出所不明のいわゆる“噂”の類は無視してもいいのですが、義姉さんの話のように、出所がはっきりしているアドバイスや情報(話)は無視するわけにはいかないでしょう。
同じ教室に通っているお母さんから、誰それちゃんはペーパーの勉強を始めていると聞けば、うちの子もそろそろはじめたほうがいのかと迷います。
「○○校を受験するんだったら、この教室はダメってみんなが言っているわよ」などという話を聞けばやはり不安になります。後から、振り返ってみるとなんであんなことに悩んだり迷ったりしたのか‥‥というのが大半ですが、どんなにしっかりもののお母さんでも試験が終わってみるまでは冷静に判断できにくいのです。
小学校受験に関するかぎり、情報や噂にいちいち振り回されるなと言っても無理なようです。ただ、情報の出所はどこ(誰)か、これだけはしっかりとチェックしてください。情報というのは、どこ(誰)から発信されたかによって信頼度が大きく変わって来るからです。
先輩のお母さん方の話はどうかというと、利害関係は何もないのだから100パーセント信頼していいと思いがちですが、そうとばかりは言えません。先輩のお母さん方のアドバイスは大きく二つに分かれることを知っておいてください。
一つは「うちは何もしませんでした」派です。「ペーパーのお勉強はちょっとやっただけです。躾ですか? うちは何も‥‥」という話を聞けば、それでも合格したのだからと安心しますが、でも、たいていの場合、何もしなかったのではなく、たいへんな努力をしているのです。受験校によっては、「家庭の品格」が重視されるために、「受験準備は大変でした」とは言いにくいのです。「お母様のつくるお料理は何か好きですか」と面接で聞かれたときのために料理教室に通いましたとは、とても言いにくいですね。
もう一つは、「甘く見ちゃいけない」派です。自分も大変な思いをしたのだから、みんなにも同じくらいの、いや、もっともっと大変な思いをしてもらいたいという気持ちがあります。
「幼児教室は1か所? ダメよ、それじゃ。大手と個人レッスンの併用、これは不可欠ね。それから、いずれ受験体操の教室に通わせなければいけないけれど、これは私がいいところを紹介するわ。えっ? そんなに大変だとは思わなかったって? まだ序の口よ。本当に大変なのは、これからよ。というのは‥‥」
ややこしいことを申し上げたようですが、これからお母さん方の耳に入ってくる情報については、まず出所を確認してください。それから動き出しても十分に間に合います。