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いい願書の書き方10の秘訣

 

*「いい願書の書き方10の秘訣」は、別掲「願書・面接資料の書き方(52回)」からの抜粋です。一部、文言に手を加えております。
*「その1 願書の文案づくりは早いほどいい理由」はフリーページですが、それ以降は閲覧パスワードが必要です。
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その1 願書の文案づくりは早いほどいい理由

 

多くの学校の入学願書には「志望理由」を記入する欄があります。願書だけでなく、「面接資料」や「調査表」「アンケート」の提出を求めている学校もあります。

願書に添付する面接資料には、「本校をどのように知りましたか」「本校のどこを評価しましたか」「お子さんの子育てについてお書きください」といった項目があります。「幼稚園・保育園での生活状況」「お稽古ごと」「本人の長所短所」などの記入を求めているケースもあります。「アンケート」を提出しなければならない学校もあります。

簡単なようですが、いざ、記入する段になると、ほとんどのご両親が頭を抱えることになります。たとえば、志望理由一つとっても、どう書いていいかわからないのです。「公立は荒れているから」「仲良しの○○ちゃんも通っているから」「有名小学校だから」「家に近いから」「中学受験に有利だから」「エスカレータ式に大学まで進学できるから」等々。しかし、それをストレートに書くわけにはいきません。そこがむずかしいというかややこしいところです。

「御校の建学の精神に深く共感した」「在校生の礼儀正しさに感銘した」「緑が多くて教育環境のすばらしさに惹かれた」など、まあ、「建前」というか、こういう堅苦しいことを書くというのは意外とむずかしいものです。ほとんどの人は志望校の学校案内やホームページからキーワードを引っ張って、いくつかの言葉をつなぎ合わせて志望理由をつくることになります。

幼児教室の先生からは、学校案内に書かれているようなことを書かないでください、何としてでも入学したいという熱意が感じられません、これでは滑り止め受験がミエミエです。真剣に学校研究をしてくださいなどと、きびしく指導されるかもしれません。

願書対策からスタートさせる最大のメリットは、「志望理由」や「家庭の教育方針」「わが子の長所短所」などに、たっぷりと時間をかけて文章を練ることができる点です。たとえば、「家庭の教育方針」を「思いやりのある子」とした場合、1年をかけて「思いやり」とは何かを教えることができます。「困っている子がいたら、どうしたのと声をかけてあげようね」と折にふれて話をしてあげれば、行動観察のときに、前の子を突き飛ばしたり睨み付けるようなことはないはずです。

志望校の教育方針が「自主性を重んじる」というのであれば、子供への過度の口出しは控えるようになります。躾や挨拶を重視する学校であれば、1年の期間をかければ何とかなると思いませんか? 受験を思い立ったら、できるだけ早めに志望校を絞り込み、願書対策をスタートさせてください。それが効率のいい受験対策にもつながるだけでなく、わが子にムダな努力をさせなくてすみます。

 

その2  志望校の教育方針との一致にこだわらない

その3  質問材料を盛り込んであるか

その4  志望理由にはエピソードを盛り込む

その5  簡単に「共感」「感銘」しないほうがいい

その6 「手垢のついた言葉」を使わない

その7 「アレもコレも式」か「重点型」か

その8 「立派すぎる願書」は敬遠される

その9 「ほぼ完璧な志望理由」の実際例

その10 父親が願書を書いたほうがいい理由

*その1〜10までアップずみです。