以下は、ある市販図書に掲載されていた志望理由のサンプルです。
サンプルA
御校の教育方針の中の「○○○○○○(受験校の教育方針)」という人間尊重の精神に深く共感を覚え、志願いたしました。
サンプルB
説明会でお話をお伺いし、私どもの家庭の教育方針と基本的に通じるものがあると感じました。御校であるなら、子どもにとってよい結果を生むに違いないという結論に達し、志願しました。
ABとも、あまりデキのいい志望理由とは思えませんが、一概にダメと決めつけることはできません。受験校によっては、これでOKです。
というのも、「間違っていなければ何を書いてもけっこうです」という学校であれば、ABとも、何も問題はありません。志望理由をあまり重視していない学校の場合、校長自ら「教育方針の丸写しでもいい」とはっきり言っていますから、よほどのことがない限り、具体性がないとか真剣味が感じられないなどの理由でチェックが入るようなことはありません。
募集定員を確保するのに躍起となっているような学校の場合も、願書にあまり神経を使う必要はなさそうですが、対応は2つに分かれています。1つは、「定員割れをしても、合格基準に達していなければ不合格にする」という学校の場合、願書のチェックもそれなりの厳しさで臨むでしょう。あまりにも安易と評価されると減点になるでしょう。サンプルABは再考が必要です。要するに、内容がABとも稚拙すぎます。
定員割れは何としてでも避けるという方針であれば、志望理由をチェックして減点するなどという手間暇のかかることはしないでしょう。志望理由で頭を痛める必要はないと思います。「願書については、文字が判読できるか、記載ミスや記入漏れの有無をチェックするくらいで、内容について吟味することはほとんどありません」というのが現実です。
一方、「志望理由は、本校をどれくらい理解しているのかを知るバロメータ」と位置づけている学校では、ABとも具合が悪いのです。Aは、本気で入学したいと思っているのかを疑われてもしかたないほどザツです。Bは、いちおう学校説明会に参加しているようだし、入学したいという意欲も感じられますが、それ以上のものではありません。もし第一志望校であればABとも全面的な書き直しが必要です。