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毎年、3〜4月になると、問い合わせがグンと増えます。幼児教室が子どもの入室を受け入れるのは年中の11月というケースが多いようです。受験する年の前年の11月から預かればほぼ1年かけて受験準備ができるためです。3〜4月というと、入室して入室して4〜5か月ですから、小学校受験とはどういうものか、どんな準備をしなければいけないかがおおよそわかってきます。と同時に、お母さんの間でいろいろ噂が飛び交うようになります。その代表的なものが「コネ入学」に関する噂です。あるお母さんから以下のような問い合わせをいただきました。
○○小学校の受験を考えています。塾の先生から、「○○校はコネなしで受験しても合格の可能性はほとんどありません。もしどうしてもというのであれば、多少、お金がかかりますが、それでも受験しますか」といわれました。これは本当ですか? というものです。
まず、「○○校はコネなしで受験しても合格の可能性はほとんどありません」というのは、もし、幼児教室の先生が本当にそのような言い方をしたのであれば、これは間違いです。というより、何か別の目的でそういう言い方をしたかもしれません。「お金がかかる」に至っては、そんなバカげたことはあり得ないことです。
かつて、超難関校の合格ワクを8000万円で斡旋するという業者が摘発されましたが、こんな不名誉なことが明るみに出たら学校の致命傷になります。当の学校の関与は否定され、その業者は詐欺容疑で逮捕されましたが、そんなリスクを負ってまでカネで入学させるなどということはないと考えるべきです。ただ、子どもの成績が一定の水準に達していれば、一口よりも10口の寄付金を出すという人を優先するケースはありますが、あくまでも子どもの成績が合格圏内にあった場合です。
基本的に、小学校受験は子どもの成績次第で合否が決まるとお考えください。子どもの成績が合格水準に達していなければ、どんな強力なコネがあったとしても合格はムリです。「どんな強力なコネ」といいましたが、たとえば、その学校の創立家の一族の子どもが受験するとか、極端な話、総理大臣の孫が受験するというのあれば話は別でしょう。教職員の子どもであっても不合格になったケースもあるほどです。ですから、子どもの成績は関係なく合格するのは例外と考えていいでしょう。
親が卒業生とか兄弟姉妹が在校生の場合、「特別な配慮をする」という学校が多いことは事実です。しかし、それでも子どもが「一定の成績」をとっていないと合格はむずかしいのです。現に、読者から問い合わせのあった「○○校」の校長からは、「親が卒業生で、兄が在校生でも不合格とせざるを得ないケースが毎年のように何件かあって、保護者に納得させるのに苦労している」という話を聞いています。
コネのある子は有利‥‥というのは、「○○校」にかぎらず、どこでも同じです。それが私立です。子どもの成績だけでなく、親の面接をして、父親の学歴や勤務先などを聞き、その上で合否を決めているのは、要するに、どんな親、どんな家庭の子どもかを知りたいためです。その点、親が卒業生とか兄弟姉妹が在校生であれば、「どんな親、どんな家庭」かはわかっているから安心できます。「コネのある子は有利」という理由の一つはそこにあります。
ただ、コネのある子ばかりを合格させていたら、長期的に考えると、子どものレベルが低下するというリスクがあります。コネ入学を優先すれば、優秀な子どもを門前払いしていることになります。少子化時代、各校とも「優秀な新しい血」を入れなければ、先細りは必至と危機感をもっています。ですから、志望校に何もコネがなくても何も心配する必要はありません。
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