面接対策29回●面接で何を知りたいのですか?

宝仙学園小学校校長 市川當祥さん

――不合格になるのはどんなケースですか。
市川 けんかをするとか、物を放り投げる、できないとイライラして相手に乱暴をするという子の場合、やはり入学はむずかしいでしょう。

――6歳にもなれば、いい子を演じると思います。チェックできますか?
市川 最初はきちんとしているのですが、10分20分経つとやはり地が出てきます。試験官が「今から遊びましょう」とニコニコしながら話しかけるので、これはテストじゃなく遊びだと思って、つい油断してしまうのです。親は控室にいますから注意はできません。こんなとき日頃はどうなのかがわかります。

なぜ、子どもの地の部分を知りたいかというと、入学試験でいくら成績がよくても、教師の話をしっかり聞けなかったり、わがままな行動をとるような子は入学してから伸びないのです。きちんとした躾や生活態度が身に付いた子がほしいのは、そうした理由です。

――親の面接では何をお聞きになりますか。
市川 私どもでは願書に本校を志望した動機を書いていただいていますから、お子さんの育て方や躾、またお子さんを育てる上での考え方などを聞きます。職業についてはお聞きしていません。私学を希望されて、入学金・授業料等を見た上で受験されるわけですから、あえてお伺いすることはありません。

今のところ経済的な理由でお辞めいただいているケースはありません。また、親の面接で差をつけることは基本的にはありません。ただボーダーラインにある子どもの場合、親の面接結果を参考にすることはあります。親の面接で不合格をつけるのは実際問題としてむずかしいことです。

(『平成19年度 お入学の本 首都圏版』より抜粋)

――親の面接で不合格になるケースはありますか。
市川 いや、ほとんどありません。
――どういう場合に?がつきますか。
市川 例えば、ご両親のどちらかにお答えいただきましょうという場合、お父さんばかりがしゃべっていますと、ちょっと首をかしげます。お母さんの出る幕がなかったり、あるいはお母さんに聞いているのに、お父さんのほうで答えてしまったりということになると、これはどういうご家庭なのかと疑問になる。

このごろは幼児教室などで指導されていますから、みなさん礼儀正しいし、こちらの質問に対しても的確にお答えいただきますから、面接で減点されるようなケースはあまりありません。

――志望理由をどう答えるかで評価に差がつきますか。
市川 まあ、志望理由については、これも幼児教室などで指導をうけていますから、お答えになった内容そのもので差がつくことはあまりありません。

でも、うちの児童の具体的な様子を志望理由に挙げられるご両親には好感をもちます。学校に見学に来たとき、大変礼儀正しい子どもさんが多かったとか、はつらつとした授業で先生方の熱心さに打たれたとか、そういう具体的なことをおっしゃっていただくと、よく見てくださっているんだということが分かります。学校説明会だけでなく、いろんな行事や運動会や学園祭を見学しました。あるいは電車の中で児童に会ったら、こんな様子でした。うちの子もぜひここで学ばせたいと、そういう答えのほうが、教育方針をすらすらと話されるよりはうれしいですね。

――父親の仕事が忙しくて、学校説明会に来なかったというのはマイナスになりますか。
市川 マイナスにはなりません。でも、見学も何もしないで子どもさんを受験させて通わせるという方は少ないんじゃないですか。まして一人っ子という場合、学校を見学もしないで受験させて、合格したから通わせるというのは、私が親だったら、そういうことはしませんね。どんなに忙しくても、1年365日、毎日忙しくしているわけではないでしょうから、どういう学校なのか、周りの雰囲気はどうなのか、どんな授業をしているのか、どんな教師がいるのか、そういったことを理解した上で受験するというのが普通ではないでしょうか。
(『平成19年度 お入学の本 首都圏版』より抜粋)


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