――こちらでは集団テストと個別テストがあり、いわゆるペーパーテストはありませんが、どんな点を気を付けてチェックしていますか。
望月 やはり行動面ですね。
――子どもの言葉遣いは重視しますか。
望月 そうですね。「うん」と「はい」の返事には差を付けます。5歳6歳になれば、大人と話をするときは「ですます」くらいの丁寧語は使えて当然と思います。
――親としたら、どこまで受験準備をしたらいいですか。
望月 どこの学校も同じだと思うんですが、最低限、「ありがとう」「ありがとうございます」は言えたほうがいいですね。ハンカチを借りたときは、きちんとたたんで返すぐらいの躾はほしいところです。ずいぶん厳しいようと思うかも知れませんが、私立を受験するしないにかかわらず、子育てに際してはこのレベルは当たり前と思っていただきたいのです。
――できているかいないか、その辺が合否を左右するポイントになりますか。
望月 ええ。むろん躾だけでなく、総合評価のうえで結果がでますが‥‥。面接はすべてAだったけれども、行動観察のときは乱暴な言葉遣いだったというケースもあります。子どもたちのいろいろな面を多面的にチェックしたうえで総合的に合否を決めています。
その際に重視しているのは、例えば、おしゃべりをしながら入室したとか、静かにしていなければいけない場面で歌を歌い出したとか、あるいはお友達を突き飛ばしたとか、そういった行動面に関しては重視しています。
――アンケートの記入項目の中に学校説明会への出席の有無があります。学校説明会に参加したかどうかは重視しますか。
望月 明星小学校への入学をどのくらい本気で望んでいるのかを知りたいのです。(中略)説明会に出席されない方は、やはり学校のことをよくご存じないので、本気で入学したいのかどうかはわかります。
――母親が仕事を持っているかどうかは合否に関係ありますか。
望月 まったく関係ありません。シングルマザーの場合も同様です。説明会のときに、シングルですけどどんなものでしょうかと相談をうける場合もありますが、ご両親が揃っていても、家族関係がしっくりいってない場合もあると‥‥(笑)。
――保護者面接では何を知りたいですか?
望月 家族のありようを知りたいと思っています。
――短時間のうちにどんなことがわかりますか。
望月 例えば、面接の場で親子で会話をしてもらいます。子どもの名前の由来について、お子さんに説明してくださいとお願いします。母親が子どもに話をして、それに対して子どもがどういう反応を示すか。お父さんはどういう表情をしているか。こういう場合は家族関係がいいとかよくないとか、数式を解くようなわけにはいきませんが、それでも、ふだんの夫婦関係のありようとか、父親と子どもの関係の一端をかいま見ることもできます。
――長年、数多くの志願者の面接をしているのですから、部屋に入ってきたときには大体見当がつくんじゃないですか。
望月 いや、そうはいきません。みなさん、面接を受けるときの態度や受け答え方はしっかり練習していますから、減点されるようなミスはほとんどありません。ノックして入ってきて、お父さま、真ん中に子ども、お母さまの順で、「はい、気を付け、礼」とまことに礼儀正しい(笑)。
――どんな場合にチェックが入りますか?
望月 やはり部屋に入るときはノックしてほしいですね。
――親が話をしているときに子どもの態度が悪いと、減点ですか。
望月 程度問題ですね。さきほど申し上げたように、総合評価で合否が決まりますが、あまりにも行儀が悪いと、時には致命的という場合もあります。話は逸れますが、保育園に通っている子どもたちはいいですね。受け答えが作為的というか演技ではなくとても自然です。とくに6年間通っている子は両親よりいい(笑)。
子どものほうがハキハキと答えてくれます。以前は、保育園育ちの子はお母さんべったりで話もまともに出来ませんでした。どこの保育園がどうだというのではないですけど、いい指導をしているなと思います。
(『平成20年度 お入学の本 首都圏版』より抜粋)
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