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短期集中連載 大丈夫ですか? 面接対策

どの学校にも「面接の評価基準」がある

 


面接試験には「正解」がありません。ミスなしに面接をクリアしたと思っても不合格になったり、その逆もあり得ます。面接試験の意味合いや実態がわかっていないと、これから始める面接対策がカラ回りしかねません。ペーパーテストも行動観察も面接もまったくミスはなかったのに不合格になったという不満が、受験者の間から毎年のように出てくるのですが、その理由はわかりません。推測するしかないのですが、いろいろ取材をすすめて行くと、各学校には、いろいろな評価基準があることに気づきます。その「評価基準」をクリアできなかった場合は、面接にミスはなかったと思っても、不合格になるケースがあります。

では、「面接の評価基準」とは何かですが、むろん、これはどの学校も公表はしていません。しかし、常識的に考えて、親の経済力の有無とか、職業、さらには、親の学校に対する影響力といったものが、合否を左右することは容易に推測できます。極端なようですが、父親が失業中という場合、お子さんの成績がよくても合格するのはむずかしいでしょう。「親の職業」とか「月謝を払えるか」という評価基準があるためです。

大半の学校が「面接の評価基準」をもっていると考えて間違いありません。むろん、各学校ともマル秘ですが、学校関係者や受験を体験した人の話をいろいろとつきあわせてみると、おぼろげながらも、この辺をチェックしているなと推測することは可能です。

ペーパーテスト、行動観察はもちろん両親面接も「完璧だった」にもかかわらず不合格になったというケースがありました。Aさんの子供が受験した学校は、倍率7倍から8倍でいわゆる名門校の一つです。なぜ不合格になったのか、両親には思い当たる理由がまったくありません。幼児教室の先生も首を傾げるばかりです。学校側は合否に関わる問い合わせには一切応じていませんから、不合格の理由はわかりません。

ただ、その学校の関係者の話によると、「守衛さんのチェック」が評価項目の一つになっていたようです。 学校の門を入るときに、きちんと守衛さんに挨拶をした場合、ただ黙礼をして通り過ぎた場合、何も挨拶をしなかった場合に、それぞれ評価が違うというのです。立ち止まって丁寧に挨拶をした場合は◎、黙礼だけの場合は○、挨拶をしなかった場合は×。

なぜ、そんな受験者の意表をつくようなことをするのか。どうしてもこの学校に入りたいという気持ちがあれば、校長や教師などの偉い人だけでなく、裏方の守衛さんにも挨拶をするくらいの熱意を見せてほしい、いや、自然とそうなるはずだということかもしれません。そんな些細なことまで本当にチェックするだろうかと疑問も出ますが、合格線上に多数の受験者が並び、そのうちの何人かを落とさなければならないとしたら、「守衛さんのチェック」という新たな「モノサシ」が登場したとしても、不思議ではありません。

「守衛さんのチェック」には、もう一つ、別の意味合いがあるようです。守衛さんに気を配るほど、どうしてもこの学校に入学させたいという親なら、入学後に何らかのトラブルが起きても学校にクレームを持ち込むことは少ないだろうという期待です。親の経済力はしっかりしているし、子供の成績はよかったとしても、口やかましい親は敬遠したいというのが学校の本音です。

「守衛さんのチェック」‥‥そんな話はウソっぽいと無視するよりも、学校の門を一歩入ったら、試験官の目が光っているものと考えたほうが賢明です。ある有名なタレントの子供が不合格になったケースでは、タレントの父親が校内でタバコを吸っていたのを目撃されたためといわれています。真偽はわかりませんが、あり得る話です。

小学校受験は親次第。親がとれほど一生懸命になったかで合否が決まるといわれていますが、もう一つ、親が頑張ったかどうかとは別のモノサシ(「面接の評価基準」)があるということを知っておいてください。それが面接対策のスタートです。


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