小学校受験 お父さんのための直前講座

7回

 満点をとらせる必要はない●ペーパーテスト対策

夏休みの間、お父さんがペーパーテストの勉強を見てやる機会が多いと思います。父親として心得ていただきたいことがいくつかあります。1つは、満点をとらせる必要はないということ。出題は広範囲に渡ります。それに8月中旬というと、これまで覚えてきたことの定着と弱点対策がメインになっている時期です。どうしてもわからない問題はムリに覚えさせる必要はありません。

各校ともペーパーテストの成績だけで合否を決めるということはありません。行動観察や面接などを含めた総合評価です。ペーパーテストだけが突出していい成績だったとしても、行動観察や面接の評価が低ければ合格はむずかしいのです。

ペーパーテストの合格ラインが何点かはわかりません。ペーパーテストの難易度で推測するしかありませんが、過去の出題例を見て、かなりむずかしいと思えば7〜8割前後の正解でいいと思います。やさしい問題が多いときの合格ラインは9割近くになっていると思います。

そのどちらにしても、やさしい問題は取りこぼしをしないことがポイントになります。正解にこだわるのではなく、指示をきちんと聞いているかどうかをよく観察してください。問題の途中で、「わかった!」と答を書き始めるようなことがないかどうか。どこに、どんな方法で回答するのかをちゃんと聞いているかどうかなどに注意が必要です。答がわかっていても、回答場所や回答方法(「○をつけなさい」「○色のクーピーで」など)が違っていれば不正解です。

どうしてもできない問題はどうしたらいいか。2〜3日後にもう一度やらせます。1週間後、さらにもう1週間後にやらせてみてダメだったら、とりあえずできない問題については理解させる作業を中断します。というのも、その時点では、お子さんの脳の中にこの問題を理解するための回路ができあがっていないのです。子どもの脳は地下鉄の路線図みたいなものです。どうしても理解できないというのは、まだ駅と駅の間に線が引かれていない状態です。この場合はいくら教えてもムリです。

計算式を見せると、10までの加算・減算はいくらでもできるのに、「すずめが3羽いました。2羽飛んでいきました。何羽残っていますか?」「最初にお友達が2人来ました。後から1人来ました。お友達は全部で何人来ましたか?」などの文章題になるとまったく歯が立たない子どもがいます。また、1から100まで数えられる(100から1まで逆に言える)し、九九も言えるのに、暗算の3−2がわからない子もいます。計算式ばかり勉強していて、具体物を使って計算した経験がなかったことが原因でしょう。

小学校受験の場合、5歳6歳までの育て方が問われる問題が出題されます。「石をひっくり返したら、どんな虫がいますか?」「森の中からいろいろな音が聞こえて来ました。この音は何でしょう?」などは経験していないと答えられません。

試験を目前にして、できない問題にこだわるのは避けてください。「できない問題がある」ということが子どもにもプレッシャーとなります。また、自信をなくします。「できなくてもいい」「この問題は出ない」と言って安心させるか、答えを丸暗記させて自信をもたせるか、どちらでもいいと思います。

ただし、ずっと理解できないということはありません。たいていの場合、ある日突然できるようになります。回路がつながったのです。子どもの場合、よくあるケースですから、あまり心配しないでください。




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