明日から8月です。奥様からは、この夏休み、父親の協力しだいで合否が決まるとかなんとか叱咤激励されて、よし、いよいよ俺の出番だと張り切っているかもしれません。でも、外でお子さんとボール投げをしたり、走り回ったり、鉄棒を教えたりすることがお父さんの役割ではありません。入試まで後3か月、この辺で「父親の目」で受験準備の現状をチェックをしてほしいのです。
お子さんの進捗状況を的確に把握して、現状がどうなっているのか、課題・弱点は何か、それにどんな手を打つか‥‥なにか仕事をしているような気分にさせられるかもしれませんが、目的達成までの段取りと下準備・手順は仕事で実践していることです。そのノウハウをお子さんのために使ってあげてください。これだけはビジネス経験が少ない奥様には荷が重いのです。
お子さんを合格させるために、お父さんにチェックしてほしいことは多岐にわたりますが、まずお子さんの起床・就寝時間と食事時間(朝昼夕)がどうなっているかをチェックしてください。夏休みのスケジュールをつくる際に、ペーパーの勉強を午前中にもってくるとか、弱点対策はお父さんが休みをとれる土日に集中するとか、そういったことに関心があると思いますが、最優先するのは勉強の時間ではありません。起床・就寝時間と三度の食事時間の設定です。
朝6時起床、朝食7時、昼食12時、夕食6時、寝るのは8時などと大枠を決めたあと、ペーパーの勉強や巧緻性、絵画などを空いた時間にはめ込みます。朝6時になったら起こします。朝食までの1時間の間に、着替えさせて、洗顔・歯磨きをさせて、犬の世話をさせているのであればそれをさせます。
最初のうちはグズったりダラダラすると思いますが、2週間もすればママに叱られなくてもテキパキと動くようになります。「行動にメリハリがある子」は行動観察を重視する学校に強いといわれていますが、「もっとテキパキしなさい!」と叱ってもムリです。規則正しい生活をさせれば自然とメリハリのある動きをするようになります。
お父さんの場合、前の晩に夜更かしをしても翌朝はきちんと起きて仕事に出かけます。デスクに向かえばシャンとなりますが、子どもはそうはいきません。理性が行動をコントロールできるほど脳が発達していないのです。前の晩、寝る時間が遅くなれば朝は食欲がわきません。睡眠不足から不機嫌にもなります。
頭が冴えている午前中にペーパーの勉強をさせようと思っても、子どもの脳はシャキッとしていませんから、昨日できたことでも今朝は間違うこともあります。夕方まで何となくだらだらしたままで過ごしてしまうから、夜になっても眠れません。不規則な生活は子どもにとって最悪の環境と思ってください。
「学校に来てからトイレに駆け込む子がいますが、生活が不規則になっていることが原因です」とある校長先生が言っていました。日常生活が規則正しいものになっていれば、ウンチは朝のうちに家ですませられるのです。学校の先生はそういうところまでチェックしているのですね。知り合いの小児科医に聞いたところ、5歳6歳の子どもが便秘になるのは、睡眠時間と食生活(食事の内容と時間)の乱れが原因と言っています。
お子さんが毎朝決まった時間にトイレに駆け込むくらいに規則正しい生活を守らせる‥‥これが受験準備の基本中の基本です。家造りでいえば基礎工事に該当します。ここがしっかりしていないと、上にどんなものを乗せても不安定なものになります。お子さんが入試直前に不眠症になるのは最悪です。入試まで後3か月、もし、お子さんの日常生活が不規則になっていたら、その軌道修正が先決です。3か月あれば十分間に合います。「父親の目」をそういうところに向けてください。次回からは、具体的に合格に必要な能力とは何かを説明します。