慶應幼稚舎 これが合格のセオリー●12人の母親の合格体験記

事例2(その2) 

編集者から
*このインタビューは、単行本換算で約30ページ分あります。記事掲載に際しては、編集者との一問一答をできるだけ忠実に再現しています。何気ない一言、話の流れには関係なくふいに飛び出てきた言葉の中に、ああ、ここが合格のポイントになっているという場合が少なくないのです。1回で読み捨てにはしないで、ときどき目を通してください。受験準備の進み具合によって、キラリ光る言葉が発見できると思います。


【データ】
父親の仕事―会社員
母親の仕事―専業主婦
家族構成―両親と子供2人(男の子2人)の4人家族
幼稚舎受験者―長男
合格年―2005年
教室への通学期間―5歳から約1年
住居―マンション




192-0046 八王子市旭町8−10比留間ビル4階
  0426-45-7777
http://www.ability-hitomi.com/
■代表者 山田ひとみ



● 子供の意識に「合格を勝ち取る」という気持ちがなければ、合格はもらえない
――お母様はお仕事をされていますか。
 いえ、専業主婦です。
――幼児教室の送り迎えなどと、家事との両立はいかがでしたか。
 ちゃんとできていたと思います。もともと、自分で全部やることが好きなので、洗濯・掃除・夕飯の下ごしらえなどは午前中で終わらせるようにしていました。
――ご主人は家事を手伝ってくれましたか?
 全くしませんでした(笑)。主人は会社員なので朝、家を出たら深夜まで帰って来ません。
――幼児教室が終わる時間は何時ですか?
 その日によって違いますが、基本的には、18時から19時くらいでした。授業は一応、17時までということになっていますが、子供が楽しくて、なかなか帰りたがらないんです(笑)。また、先生方も熱心なので、多少時間を超えても指導をしてくれました。
――幼児教室への送り迎えは車ですか。
 ええ。教室から少し離れたところに住んでいるので、片道40分かけて送り迎えをしました。本当は電車のほうが近いのですが、子供が疲れてしまうので多少時間がかかっても、車で寝かせてあげたほうが良いと思いました。でも、授業は週に2回だったので、そんなに大変ではなかったです。
――週に2回だけだったんですか。
 はい。ただ、最後の3日間は、毎日通いました。授業時間は長いときで、1日5時間程度だったので充実していました。授業の内容はペーパーテストなどを含んだ通常授業が2時間、行動観察が1時間、体操が1時間に絵画が1時間でした。基本的には、通常授業と行動観察は必須みたいになっています。私の場合は、それ以外に先生にここがダメなんですとか、ここが不安ですと、リクエストをして絵画などの授業を見てもらっていました。だから、1日5時間になってしまう日もありました。また、通常授業の終了後には、先生と親とでその日の授業についての話し合いをします。それぞれの子供に対して、こうしたほうが良いということを言ってくれます。親のほうからも、先生にこういうふうにしてもらいたいということを伝えられます。これは大きい幼児教室では、なかなかできないことでした。
――お子さんに対して、受験のことを何と伝えましたか。
 普通に、面と向かって受験ということを伝えました。第一志望だった成蹊小学校に子供も何度か見学に行っているのですが、そのときにはっきりと「ここに通うためには、試験に合格しないと入れないよ」と言いました。
――なぜ、そうしたのですか。
 子供にはっきりと伝えて、子ども自身、本気にならないと合格は勝ち取れないと思ったからです。「受験して合格を勝ち取る」という気持ちが子供自身になければ合格はできないと思うんです。受験を通じて、ずっと自分たちはどこまでやれば合格できるんだろうという不安がありました。合格して初めて、「このくらい親子でがんばれば合格できるんだ」ということを知りました。頂上が見えない山を登るわけですから、子供にも強い気持ちが必要だと思います。もちろん、それは、無理な意識づけではなく、自分でそう考えるように仕向けることが大事だと思っています。
――どう仕向けましたか。
 息子は、エンジンがかかるまでに時間がかかるタイプです。また、性格的に集中して一つのことに取り組みたいと考えるようです。だから、始める前にここまでやったら遊ぼうねと、しっかりと区切りをつけることを心がけました。ただ、本人のなかで、やらなきゃいけないと理解できていたので、口うるさく「あれをしなさい、これをしなさい」と尻を叩くようなことは控えました。自分から率先して勉強してくれていました。
――家庭では、幼児教室での宿題以外にも勉強をしましたか。
 ええ、もちろんしました。第一志望校がペーパーテストのある成蹊小学校でしたから。幼児教室での宿題、予習・復習など勉強はかなりやらせました。本人も負けず嫌いなので、必死になっていました。

● 受験を通じて、復習はとても大事だと実感しました

――受験した学校は何校ですか。
 幼稚舎も入れると、全部で5校です。桐光学園小学校と成蹊小学校、暁星小学校、国立学園小学校に慶應幼稚舎です。受験した全ての学校から合格をいただきました。
――幼稚舎へのイメージは、どのようなものでしたか。
 正直言って、全く頭にありませんでした。幼稚舎の試験日が子供の受験日程と合えば、受験してみようと考えていました。だから、願書を出したなかの1校という感じでした。もちろん、私立のなかでも有数の名門校という認識はありました。
――身近に幼稚舎を受験したり、通学していた人はいましたか。
 いいえ、一人もいませんでした。だから、幼稚舎受験の経験や情報などを聞くことができませんでした。
――幼稚舎を受験して、一番役に立った幼児教室の授業は何ですか。
 幼稚舎の試験には、ペーパーテストがないので、体操や絵画ですね。幼稚舎の行動観察の試験は、グループで何かをするのではなく、個人で何かをやりなさいというものでした。だから、子供が今、自分が何をしなければいけないかを意識するのに、幼児教室での行動観察の授業は役立ちましたね。
――幼児教室では、模擬面接などは受けましたか。
 ええ、受けました。主人も一緒に、2回受けたのですが、1回目は全然ダメで、山田先生に叱られました(笑)。「答えが平凡なのよ」と、よく言われました。「子供ががんばっているのに、親ががんばらないでどうするのよ」と叱られました。夫婦二人とも「何とかなるでしょう」なんて思っていたんですよ。山田先生に目を覚まさせていただきました。
――しつけについてはどのようにお考えですか?
 主人がもともと礼儀を大切にする人でした。子どもが小さい頃から、挨拶はしっかりできるようにとしつけていました。挨拶に限らず、しつけは親が見本とならなければいけないと考えていましたので、親が率先して、ご近所にしっかり挨拶することを心がけました。幼稚園に入るころには、ご近所の人たちに自然に自分から挨拶ができるようになっていました。
 その他には、人の話をしっかり聞くこと、困っている人には必ず手を差し伸べることを常に言っています。子供には、外に出て恥ずかしくないような子に育ってもらいたいと考えています。だから、当然しつけは厳しくしました。でも、ただ厳しくするのではなく、受験の大変さや不安で、自分を見失わないように、一方的に怒鳴ったり、叱りつけるようなことはしませんでした。
――普段、どんなことに気をつけて、子育てをしましたか。
 子供が生まれてすぐのとき、まだ首がすわる前から本を読み聞かせていました。今考えると、それが集中力を高め、現在の息子の性格につながっているのではと思います。本はたくさん読ませるようにしています。同時に、一番気を使ったのは健康でした。結局、受験も体力勝負です。息子はよく寝る子で、1日10時間くらい寝ます。睡眠時間が短くなれば、頭の回転も悪くなるので、試験中は試験時間から逆算して、早寝早起をさせるようにしました。また、食べ物の好き嫌いがないように、母乳で育て、離乳食もいろいろな素材を使ったものを食べさせるように心がけました。それから自分でできることは、自分でするようにさせました。特に、着替えなどはなるべく自分でやりましょうと言っていました。
――模擬テストは受けましたか。
 ええ、大手幼児教室が主催するものを2ヵ月に1回、それから夏と冬に1回ずつ受けていました。あとは、統一模試を合計3回受けました。
――統一模試の結果はいかがでしたか。
 最初は悪かったですね。結果が良くなったのは、受験する年の夏以降です。最後の統一模試では、2102人が受けて、総合で31番。男女別だと上から18番目でした。
――その結果を見て、お子さんを褒めてあげましたか。
 正解しようという本人の意識が上がったことが結果につながったと思っています。また、結果が出ると自分から「何番?」と聞いて来ました。その辺りも、自分のなかでがんばったという気持ちがあるから聞いてくることなので、結果が良かったときは、素直に褒めてあげました。「何人試験を受けて、何番だったよ」と伝えました。ダメだったときも、「もうちょっとがんばろうね」とちゃんと言うようにしていますね。
――模試の結果を見て、何か新しい勉強方などを考えたりしましたか。
 子供がどんな問題に弱いかが、はっきりとわかるので、その部分に関しては、書店で似たような問題集を買ったりしました。あとは、普通に勉強するのではなく、積み木などを使って、数を数える勉強などをさせました。とにかく弱いところが見つかったら、あらゆる方法を使って、徹底的に克服するようにしました。受験を通じて、復習はとても大事だと実感しました。
――模試で見つかった弱点について、幼児教室の先生からアドバイスはありましたか。
 いいえ。実は模試の結果について、幼児教室の先生方には報告しますが、基本的には何も相談はしていません。幼児教室では授業についていくのが精一杯で、それどころではありませんでした(笑)。だから、模試などの弱点は家での勉強で克服していました。


事例2その4

事例2その3

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