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安定した合格実績を支えているのは、
面接方式による「個別模擬テスト」です。

富士チャイルドアカデミー校長
前 宏美さん



富士チャイルドアカデミー
216-0005 川崎市宮前区土橋3-3-2カーサ鷺沼1F
044-865-5951
http://www.ny.airnet.ne.jp/fujichai/





●型にはめずに、良さを伸ばす指導

――前先生は、以前から学校訪問に積極的に取り組んでいますね。
前 ええ。学校によっては、富士チャイルド出身者が在校生の3分の1近くを占めていますから、入学後の様子をお伺いする必要もあります。一生懸命頑張っているとか、入学後の成績もいいというお話を聞けば、これまでの指導法は間違っていなかったと安心できます。お忙しい先生方ばかりですので、雑談だけでお時間をお取りいただくのは逆に恐縮ですから、少し突っ込んだお話をさせていただく場合もあります。そうすると校長先生方の言葉の端々から、次の入試ではチェックポイントが少し変わりそうだとか、親の面接に力を入れてくるようだなどの感触が得られることもあります。

こういう仕事をしていると、校長先生方との人間関係づくりはとても大事なことだと痛感しています。また、内部生を対象にした「語る会」では、各校の校長先生や教頭先生をお招きしてお話をお伺いしていますが、去年は12校の先生にお出でいただきました。

――顔ぶれを拝見すると、幼児教室などで話をすることに積極的でない学校の先生も含まれていますね(笑)。
前 そうですか。
――幼児教室の指導方法と学校の教育方針が合わないという場合、出席を断る校長もいると思いますが‥‥。
前 まあ、私どもの場合、小学校受験指導を始めてから約30年になりますから、各校とも、この教室の出身者が数多く入学しています。先生方も安心できるんじゃないでしょうか(笑)。

――こちらの指導法のどんなところに安心していると思いますか。
前 そうですねえ。私どもの場合、あまり型にはめた指導はしていません。それぞれの子どもの良さを伸ばし、その子に合った学校に入ってほしいというのが、基本的な指導方針です。○○校はこうでなければいけないとか、この子は○○校タイプだから志望校を変えたほうがいいとか‥‥そういう指導はあまり意味がないと思っています。

現に、学校によっては、これまでとは明らかに違ったタイプの子を合格させるようになったと思えるケースがあります。常識的に考えても、同じようなタイプの子どもばかりを合格させていたら、現場の先生方も困ると思いますよ。元気な子ばっかりで落ち着いて授業ができないとか(笑)。ですから、私どもにも志望校別コースはありますが、受験する年の4月から10月までの6か月間です。志望校対策はそれで十分です。

●「型にはめない」という指導法が幼稚舎合格につながった

前 幼稚舎に合格した2人のお子さんの例で申し上げますと、まず女のお子さんのケースですが、2校がダメで幼稚舎だけ合格しました。緊張するタイプの子でしたから、2校とも実力を発揮できなかったと思います。幼稚舎の場合、たまたま受験日が最後だったので試験の雰囲気に慣れていたことから、緊張しないでのびのびと受験できたことがよかったと思います。もともと頭はいいし、絵も上手でした。それに個性的な子でしたから、その辺を学校側は評価してくださったと思います。

男の子は、私が直接教えていた子ですが、第一志望校を受験して合格した後、せっかく願書を出してあるのだから幼稚舎も受験したらどうかとお勧めしました。最初はご両親ともあまり乗り気ではなかったのです。受験するだけムダと思っていたようです。でも、あえてお勧めしました。

――幼稚舎を勧めた理由はなんですか?
前 これまで幼稚舎には何人も送り出していますが、それぞれ合格した子には共通したものがありましてね、具体的に何かは説明しにくいのですが、強いて言えば、すくすくと育ったということでしょうか。私の口からこういうのはヘンですが、訓練され過ぎていない子です(笑)。ですから、この子についても、最初から幼稚舎向きだなという印象は持っていても、もし、終盤になってから、幼稚舎向きの絵の描き方とか態度、言葉遣いなどを教えていたら、その子の良さが表には出てきたかどうかわかりません。学校側にしても、幼児教室が勝手に幼稚舎向きと思って訓練をした子を合格させるとはとても考えられません。

●場慣れに効果がある「面接方式による個別模擬テスト」

──こちらの「面接方式による個別模擬テスト」は評価が高いようですね。
前 ありがとうございます。最近の傾向として、子どもとの一問一答を採り入れる学校が多くなってなっていますね。たとえば、量の問題なら、「どうしてこっちが多くなりましたか?」と聞くという方式です。質問に答えるときの態度や言葉遣いはどうか、どうやってその答えに至ったのか、わからないときはどんな態度をするのか、学校側はそういった思考の過程を見たいのだと思います。それに、子どもと1対1で向き合えば、どういう育てられ方をしているかも、おおよそのところは推測できます。ですから、初めて会う試験官との一問一答に慣れておく必要があります。

──具体的にどんな方法で実施するのですか。
前 個別模擬テストは、数量、記憶、抽象推理、図形、言語、常識などの分野があります。大きな教室で分野別のコーナーをつくり、各コーナーに試験官の教師がいて、そこを子どもたちが1人ずつ回ってテストを受けるという方式です。時間は各コーナーそれぞれ7〜8分くらいです。実際の試験とほぼ同じです。私どもには約40人の教師がいますから、子どもたちにとっては初めて顔を合わせる教師が大半です。

また、一緒に模擬テストを受けるお友達も初対面というケースが大半ですから、本番と同じ緊張感をもって試験に臨むことができます。ふだん、とても成績のいい子が、本番では緊張して失敗したというケースは少なくありません。この点、この面接方式による個別模擬テストは、場慣れするにはうってつけの方法です。

──年に何回くらい実施するんですか。
前 受験する年の1月からテスト会がスタートして、毎月実施しています。例年、1月はペーパー重視の月ですが、個別テストもあります。夏期講習でのテストも入れると、年間で7〜8回は個別テストを体験できます。公開テストの対象は年長さんだけです。
──テストの内容は月を追ってむずかしくなりますか。
前 はい。最初の頃は、教室に入ってまだ1〜2か月のお子さんもいますから、聞かれたことに答えるということに慣れさせるのが目的です。質問も簡単です。「ハンカチとちり紙はどんなときに使うものか教えてください」と(笑)。お子さんはどんな態度だったか、どう答えたか、声は大きかったのか小さかったのか、姿勢は正しくしていたか、きちんと教師の顔を見て答えることができたか、それぞれの教師が気がついたことを用紙に具体的に記入してお母さんにお渡しします。

●「見守る」という指導法

──普段は元気な子どもでも、緊張して口がきけなくなってしまう場合もあるでしょうね。
前 ええ。人前に出ると貝のようになってしまう子もいます。声が出てこない。とても緊張してしまうんですね。
──そういう子の場合、どうするんですか。
前 「いいのよ、今日はできなくても大丈夫。先生にはあなたの言いたいことはわかっているし、あなたが一生懸命考えていることもわかっています。でも言えないのよね」と安心させます。どんな子も、本当は自分も答えたいという気持ちはあります。でも、間違ったら恥ずかしい、こんなこと言ってもいいのかなあ、どう言ったらいいんだろうといろいろ考えて答えられないんですね。そんなとき無理に答えさせたら、もっと萎縮してしまいます。

だから、まず、大丈夫よと言って気を楽にさせる。そのうちお友だちが試験を受けているのを見ていれば、自分もやってみようと少しずつ自信がわいてくる。間違って答えても誰も笑わないんだ、恥ずかしくないんだ、自分が思ったことを言っていいんだと、そのうちにわかってきます。でも、何回やっても、テストではしゃべらない子がいましてね、こういう場合、テストの評価はかなり低いものになります。お母さんも焦ってどうしたらいいかと‥‥。当面は、励ましながら見守るということにしましたが、2か月経っても、同じ状態です(笑)。

──通常の授業には出席するんですか。
前 ええ。授業は大好きなんです。
──人前で何かをしたり、お話しすることだけがだめなんですか。
前 はい。でも、大人だって人前で発言するのは苦手という人がいるじゃないですか。だから、その子は特別というわけじゃありません。自信さえもてるようになれば大丈夫と思っていました。あるとき、これは運動のテストだったんですが、ボールをついた後、ゴムをジャンプして行き、お手玉を投げて受け取り、それから戻ってくるというテストでした。何とかボールつきはできたんだけれど、次に何をしたらいいかがわからなくなってしまった。緊張してど忘れしたんですね。どうしたらいいかわからなくて、救いをもとめるような目でこちらを見ていました。

運動のテストの点数は残念なものになってしまいました。それを見て、その子も悔しいと思ったことでしょう。本人に、そういう自覚が出てきたときを見計らって、間違ってもいいから、思い切ってやったほうがいいんだよ。来月のテストでは頑張ってやってみようねと話しましたら、頑張ると言ってくれました。次のテストのときに、教師の質問に大きな声で答えているのを見てびっくりしました。涙が出るほど感動的でした。この子は4校を受験して、本命を含めて2校に合格、1校は補欠でした。第一志望校に合格したので、ほっとしました。

──その子は、入室したときから、しゃべれない状況だったわけですね。どう指導するつもりでしたか。
前 まず自信をつけさせようと思いました。その娘さんは一人っ子だったので、子ども同士で一緒に何かをつくるとかゲームをするという機会が少なかったんです。また、お母様も大事に育てていましたから、ちょっと過保護気味でした。気が弱いというよりも、1人で何かをするという体験が少なかったから、初めてのことにはどうしても慎重になるんですね。このため、お友達と一緒に行動する場面をできるだけ多くつくりました。

私どもは受験のための教室なので結果を出さなければなりません。でも、焦って、がむしゃらにやらせても、いい結果は出ません。6歳の子どもは、家庭や教室で無理強いして勉強させれば、たとえそれがつらいことであっても、そうすることでお母さんや先生が喜ぶのなら‥‥と一生懸命に頑張ってしまうと思います。しかし、そういう頑張りは長い目でみたら好ましいとは思えません。それよりも子どもに自信と自覚をもたせることが大切です。

――ありがとうございました。

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