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『小学校受験 準備6か月 わずか20万円で合格した!』抜粋
   ●受験準備の主役は幼児教室ではなく家庭にある


さまざまな理由から幼児教室への通室を決めた場合に大切なことは、むやみやたらに、または他人と合わせるように受講するのではなく、何をそこに求めるか、ということをはっきりさせておくことだと思います。
 幼児教室の側でも、受験準備の主体は家庭にある、幼児教室は家庭教育の補助的役割であるということは十分に知っているはずです。ただ、本来家庭でなされるべきことに手が回らない(できない)家庭も多いので、経験やノウハウを駆使して受験家庭の親にも子にも指導するというサービスを提供してくれているのです。

 ペーパーテストの学習指導は幼児教室の主たるサービスです。親が家で指導することに自信がなかったり、他者による客観的な指導を期待する親にとっては価値のあることです。行動観察や体操、お絵描きも、プロの指導に任せたほうが安心だと思う親は多いでしょう。

 願書記入の添削、面接シミュレーション等というメニューが提供され、かつ利用されている現実を見れば、本来は自分たちで考えて準備したい事柄でも幼児教室に頼る家庭が多いことがわかります。どのように準備したらよいかわからなければ幼児教室の力を借りることは必要ですし、無為に途方にくれているよりも有意義なことです。良心的に親身のアドバイスを提供する幼児教室であればそれなりの実績を出して経営が存続しているはずですから、信頼のもとに利用すると効率的です。

 ただし、幼児教室に対して家庭が求めるものを常に見極める冷静な目を持ち、指導されることに過剰な期待をすることなく、あくまでも受験準備の主役は家庭にあることを忘れないことが必要です。受験準備を幼児教室に丸投げして家庭では何もしないようでは、せっかくの受講も無意味なものになってしまいます。むしろ、幼児教室を自分たちの考える準備にうまく取り込んで活用するというスタンスで関わっていくことにより、幼児教室の指導効果が非常に発揮されてくるのではないでしょうか。

 わが家では前述のとおり幼児教室に通わない手段を選択しましたが、もちろん、不安は山のようにありました。最後まで突き進めるかどうかも心配でした。子どもが親についてきてくれるかどうかもハラハラし通しでしたし、山あり谷ありの綱渡りでした。
 正直なところ、その道のりは本当に大変でしたが、子どもを指導しながらの充実感、手応えは実にずっしりとしたものでした。これは何にも替えがたい親子の絆を強めることでもありました。幸い合格できはしましたが、仮に不合格だったとしても、この間に築いた親子関係は何にも替えられない宝ですし、後悔しなかったであろうと断言できます。そして、このような家庭でのまさに血のにじむような努力こそが、幼児教室に通っていようといまいと、本当に大切なことなのではないかと思います。
 

 ●ペーパーテスト対策@満点をとる必要はないと割り切る


さて、わが子の志望校はペーパー難関校といわれており、受験までの6か月間で志望校に合格できるだけのレベルにもっていく必要がありました。といっても、満点を取らせるための準備をしようと考えたわけではありません。私の場合、「合格基準点をとらせるための準備」に徹しました。

 満点をとるための準備と合格基準点を取るための準備には大きな差があります。満点を取らせようとしたら、それこそ「机の高さほどの枚数」、累計数100枚から1000枚以上ものペーパーをこなさなければなりませんが、それはまったく無意味だと思います。そのエネルギーを他の試験科目(行動観察、運動、制作等)に振り向けたほうが効率的です。数年以上前のペーパーテスト全盛期には難問奇問珍問が出たようですが、最近は親が首をひねるような難問を出す学校はそれほど多くはないと思います。

 また、現在の小学校入試はひと昔前のペーパーテスト一辺倒から脱却し、ペーパーのみという学校は皆無かもしれません。ペーパーテストで、いわゆる勉強分野の学力を見るだけでは不十分と学校側が気づいたからだと思われます。また、ペーパーテストを行なわない学校もあります。そのような学校は、ペーパーテストでは見られないほかの部分を見ることを重視しているのです。

 このように、現在ではペーパーテストはあくまでも考査の一部という位置づけになっています。その位置づけとは、受験者を絞り込む第一次試験のようなものだと考えられます。
 仮に、50人の定員に400人の応募が来る学校を例に考えて見ましょう(倍率は単純に8倍)。この400人の中から学力があり社会性もあり自分で考えることのできる子どもを学校はとりたいと考えています。しかし、行動観察や運動、制作等の考査において、400人もの大勢の子どもの一人ひとりを決して長いとはいえない試験時間の中で同じように観察することはほぼ不可能です。

 そこで学校が採る方法は、まずペーパーテストで一定の点数以上を取った受験生をリストアップし、その子どもたちを行動観察等のほかの考査でも重点的にチェックするのです。そうすれば、学力もあり他の能力もある子どもを見出すことができます。ペーパーテストが以前のように100%のウエイトをもつものではなくなったとはいえ、依然として多くの学校がペーパーテストを採用している理由は、入学後に教科の指導をするにあたり、きちんとついて来られる子どもが欲しいからです。

 やはり、学業面においてついてこられない子どもは困るのです。ペーパーテストを行なう学校の考査内容・順番を見てみると、まずはペーパーテストを実施し、その後で行動観察・制作・個別考査・面接なりを実施する学校が多いようです。つまり、まずはペーパーテストにより、期待する学力を持つ子どもかどうかを判別するのです。いわばペーパーテストは合格者を絞り込む第一の足切りなのです。ペーパーテストは足切りですから、基準点に満たない者の合格は大変に難しいと思ったほうが良いと思われます。よほど他の考査項目で目立って優秀な評価を受けない限り、ペーパーで基準以下だと合格できないということになります。

 ここで一つ注意したいのは、基準点を超えてしまえば第一関門突破できるわけで、あとは他の考査内容の評価が重要になる傾向があるようだということです。つまり、仮に、100点満点中80点がペーパーの足切りラインだとすると、83点を取った者も95点を取った者も、同様に第二関門チェックの対象になるということでは同じで、この時点で95点の者に特別大きな優位性が生じるわけではないということです。もしペーパー83点のAさんが95点のBさんより行動観察で良い評価を得たら、ペーパー+行動観察が終了した段階ではAさんのほうがBさんより合格に近いと考えても間違いではないと思います。
 このように、飛びぬけてペーパーで高得点を取る必要はない代わりに、学校の求める基準をクリアするように準備すればいいわけです。
 

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