●兄弟揃って幼稚舎に通ってほしいと思っていました
――お子さんは何人ですか。
2人です。今回は、次男が受験しました。長男も慶應幼稚舎(小学6年生)に通っています。
――2人目ですと、プレッシャーがありましたか。
いえ。「2人目になると、プレッシャーになるでしょう」とおっしゃる方もいますが、皆さんが思っているほど、プレッシャーは感じていません。親としては、兄弟揃って幼稚舎に通ってもらいたいけれど、次男が別の学校に通うことになったとしても、息子2人には、それぞれの道がありますから、是が非でも幼稚舎にこだわったわけではありません。
――受験準備に違いがありましたか。
とくに違いはありません。ただ親としての心構えや気持ちの置き方には違いがありました。長男のときは、何もかもが初めてでしたから、無我夢中だったという印象です。次男のときは精神的にはちょっとは楽でしたね。
――私立がいいと思った理由は何ですか。
小学校は楽しいもの、ということをわが子に経験させたかったのです。小学校生活の6年間は人生の骨格をつくる時期だと思います。お友達をたくさんつくって、いっぱい遊んで、いろいろなことを経験してほしい。それには公立よりも、私立の一貫校がいいと思いました。その辺は主人ともよく話し合いました。ただ、次男はサッカーが好きだったので、近くの公立小学校に元気よく通うのも良いのかもしれない、という気持ちもあって、いろいろ悩みました。
――中学・高校受験があると、のびのび育つことが難しいですか。
ええ。地域柄もありますが、小学校の低学年から塾通いをする子が少なくありません。そうなると、息子も、私たち夫婦も、毎日が楽しくなくなるのでは、という不安がありました。私も主人も地方で育ちました。私たちの場合、受験戦争に巻き込まれることもなく、のびのびと過ごすことができました。子どもたちにもそうしてあげたいと‥‥。
――ご長男のときは私立小学校を見学しましたか。
ええ。色々な小学校を見学して、校風や通っている子どもたちの笑顔を見て、慶應幼稚舎が、私たち夫婦が考える小学校生活に近かったのです。
――学校説明会には何校くらい行きましたか。
4校です。
――受験前に、幼稚舎出身の方からアドバイスをもらいましたか。
いえ。親族には、慶応出身者はいませんし。関係者からのアドバイスもありませんでした。
――幼稚舎の説明会はお母さんだけで行きましたか。
主人と一緒に行きました。
●夕食の時に、主人から長男と次男に合格を伝えてもらいました
――幼稚舎の合格発表の日は家にいましたか。
はい。主人は仕事、長男は小学校、次男は幼稚園に行っていました。
――緊張したでしょうね。
幼稚舎は、兄弟が在校生でも有利ということはないと聞いていましたから、とても不安でした。その日、通知が来たのは、午後5時頃でした。一日がとても長かったですね。なかなか通知が届かないので、郵便局に問い合わせをしました。すると、「間違いなく慶應幼稚舎からの通知は出ています」と言われました。
――その日、お子さんは、その時間まで幼稚園に預けていたのですか。
いえ。昼過ぎに幼稚園から戻ってきました。そして、すぐに息子の友達のところへ遊びに行かせました。
――なぜですか。
合否は、息子がいない場所で合否を確認しようと思っていました。悪い結果のときの場面を見せたくなかったのです。通知が来るまでは、家には戻って来ないようにさせました(笑)。
――お子さんは、今日が合格発表の日だということはわかっていましたか。
いえ。
――最初に合格を伝えたのは誰ですか?
主人の携帯電話に電話をかけました。主人は仕事中ですから、携帯の留守電に「マルをいただきました」と。しばらくして、主人から電話がかかってきて「よかったね」と言ってくれました。その後、幼児教室の先生やお世話になった方にお電話をしました。
――幼児教室の先生は何と言っていましたか?
お知らせが遅いから心配していました、と(笑)。
――いつ、お子さんに合格を伝えましたか?
夕食の時に、主人から長男と次男に伝えてもらいました。
――お子さんの反応はどうでした?
照れていました。おめでとうと言ったら、うーん、という感じで、はにかんでいました。
――お子さんは幼稚舎のことをどのくらい理解していたのですか。
楽しいところ、という程度の認識だったと思います。幼稚舎の作品展や運動会などの行事に連れて行っていましたから、その印象が強かったと思います。
――幼稚舎の行事には、お母さんが意識的に連れて行ったのですか。
そうですね。長男が受験するとき連れて行きましたが、2人とも、特に作品展が印象的だったようです。作品展には工作、絵画、お習字やレポートが展示してありました。子どもらしい作品ばかりでした。それを見て、次男は兄と同じところに行きたい、と言っていました。
――試験に合格しなければ、幼稚舎に通えないことをお子さんに伝えましたか。
はい。お兄ちゃんと同じ学校に行くには、試験を受けなければ入れないのよ、という説明を何度もしました。そうしたら、わかった、と。
●冬はスキー、夏は海に‥‥と子どもたちをよく外に連れ出しました
――二子玉川翠会・さくら会に通わせた理由は何ですか。
長男のときも翠会にお世話になりました。主人の知り合いが、翠会で先生をしていたことが大きかったですね。長男も次男も年中のときから翠会に通わせています。
――幼児教室選びに迷いはなかったですか。
ええ。他の教室に通わせることはまったく考えていませんでした。
――入室の際に翠会では試験はありましたか。
顔合わせをして、お話しをした程度です。
――初めて幼児教室に行ったとき、お子さんの反応はどうでしたか。
すごく楽しんでいました。最初から、みんなに溶け込めました。
――最初の授業は何をしましたか。
先生のお話を聞いて、何が出てきたかを答えたり、簡単な計算問題を解いたりしていました。
――幼児教室のほかに習い事をしていましたか。
幼児教室とほぼ同時期に、週1回の水泳教室に通い始めました。受験の時期も休まずに通いました。
――お子さんの長所と短所はなんですか
長所は、元気で明るいことです。みんなで何かを作るときに、中心的なリーダーではないけれど、周りを見ながら、みんなに、ねぇねぇこうしよう、といった役割をする子ですね。
――それは、次男だから、ということもありますか。
それもあるかもしれませんね。自分で吸収して、知らないうちに無意識にしているという感じです。次男のほうが長男よりもしっかりしているかもしれません。長男の時は、私が一対一になって見ることができ、細かいことまで長男には話をしていたと思います。しかし、次男の時は、次男だけにかける時間が少なかったと思います。ですから、次男は私が細かく言わなくても、いろいろなことを自分で理解していったのではないでしょうか。よい意味では、学習能力がある。悪い意味では、小利口になる、そういう部分がありますね(笑)。
――ご主人はお子さんをどう育てたいと考えていましたか?
男の子は健康が第一と考えていたようです。それに家にじっとしているのが好きではないので、冬はスキー、夏は海に‥‥と子どもたちをよく外に連れ出していました。主人が忙しいときは、私が図書館や絵の展覧会などに連れて行きました。文化的と言ったら大袈裟ですが、小さいときから、そういう方面にも馴染ませておきたいと思っていました。
――よく遊ぶお子さんでしたか。
ええ。幼稚園の友達などと、公園やグランドで走り回ったりしていました。お母様同士も仲良しでした。
――お母さん同士で受験の話をしましたか。
ええ。小学校受験をする方や中学校から受験を考えている方など、色々な意見がありました。みんなで頑張ろうといった雰囲気でした。お母さん同士が、同じ幼児教室に通っていなかったこともよかったなと思います。