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慶應義塾幼稚舎 合格体験記の読み方 ここがポイント!

*フリーページです。

*「読み方」などと、ちょっと大袈裟ですが、幼稚舎合格体験記のポイントはこんなところにあるのではないか、取材記者として、感じたままを書いてみます。

第3回


小学校受験では、ペーパーテストのほかに行動観察、体操、絵画、制作などいろいろな角度からテストが行われます。「躾」というテストはありませんが、躾がしっかりチェックされていることは皆さんご存知のとおりです。

ペーパーテストの出題例の中には、「電車の中でいけないことをしている子はだれですか?」「横断歩道の正しい渡り方はどれですか?」という設問もあります。行動観察、体操、絵画、制作にしても、試験官の指示通りにしているか、きちんと順番待ちをしているか、お友達とふざけたり騒いだりしていないかなども評価の対象に入っています。これらはすべて躾の問題です。

なぜ、小学校受験では躾が重視されるかというと、きちんと躾られている子であれば授業がやりやすいのです。授業中に、「先生、僕、それ知ってるよ」と口を挟むような子がいるのは困るのです。先生の指示が聞けない子、叱るとふてくされたりすぐ泣き出す子、友達と仲良く出来ない子は、やはり敬遠されます。それにきちんと躾られていれば家庭のレベルが推測できます。

小学校受験は「躾」次第といわれるのも、そうした理由があります。この辺の事情は幼稚舎も同じと考えていいでしょう。リーダーシップがある、どんなことにも意欲的に取り組む、好奇心が旺盛‥‥でも、躾はできていないという子では合格はむずかしいのです。わが子を幼稚舎に合格させたお母さん方は「躾」に関して、どんな考え方をもっていたか。インタビューの中で躾に関係した箇所をピックアップしてみます。

事例1
――ご主人は、どういうことでお子さんを叱りますか。
 年上の人には、きちんとした言葉で接しなさいと言っていました。子どもですから、きちんとした敬語を使いなさいというのではなくて、尊敬をしているという感じを態度で示しなさい、と口をすっぱくして言っています。主人は曲がったことが嫌いなので、かなり厳しくしています。叱るときは子どもに正座をさせます。子どもは目に涙を浮かべながら聞いています。
 
事例2
――躾についてはどのようにお考えですか?
 主人がもともと礼儀を大切にする人でした。子どもが小さい頃から挨拶はしっかりできるようにと躾ていました。躾は、親が見本とならなければいけないと考えていましたので、親が率先して、ご近所の方々に挨拶することを心がけました。ですから、子どもが幼稚園に入るころには、ご近所の人たちに自然に自分から挨拶ができるようになっていました。
 その他には、人の話をしっかり聞くこと、困っている人には必ず手を差し伸べることを常に言っています。子どもには、外に出て恥ずかしくないような子に育ってもらいたいと考えています。だから、当然躾は厳しくしました。
 
事例3
――躾は厳しくされたようですね。
 ええ。細かいことまで言っていました。服をたたむときは、雑にたたまないでお店に置いてある様にきれいにたたむとか、靴下は右左そろえてしまう、脱いだ靴は向きをそろえて置くなどですね。きちんとできなければ何度か言い聞かせました。そのうち、自然とできるようになって来ましたね。

事例7
――家庭での躾はどうしていましたか。
 4歳くらいまでは「自分のことは自分ですること」と教えてきました。4歳を過ぎてからは「自分のことだけではなく、自分でできることは自分でする」ように言い聞かせました。
――お子さんは言うことを聞きました?
 自分からゴミ出しをすることもありました。家の中のゴミ箱がいっぱいになっていたら、私から言われなくても外に出すようになりました。母親の手伝いをするのが自分の役割と考えていたようです。
 もっと簡単なことだと食器の後片付けも自分でさせていました。また、自分の分だけでなく、父親が食べ終わった食器が残っていることに気付いたら、それも片付けさせるようにしていました。娘には「人のために積極的に動きましょうね」とよく話していました。あと逆の意味ですが、最低限他人に迷惑をかけないようにとも伝えていました。その場面に応じて、今は騒いでも良いか悪いかを考えて行動しなさい、と小さい頃から言い聞かせていました。最初は、私の言っていることを理解していなかったと思うのですが、徐々にわかるようになってくると、その場に応じた判断ができるようになりました。(この項つづく)



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