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『ラクらく受験のすすめ』より(抜粋)
●「教えない」「訓練しない」


「ラクらく受験」を成功させるための秘訣は大きく分けて四つあります。
まず、第一に子どもに「教え込まない」「訓練しない」ということです。子どもの能力を伸ばすためには、子どもが自分で考え、課題を「楽しむ」ことが大切なのですから、大人が教え、子どもは受け身になってしまうというのでは、うまくいきません。

第二に、両親、とくにお母さんが受験に関するさまざまなことを、具体的に、冷静に考えるということです。受験を、いわばひとつの仕事と捉え、この仕事を成功させるためには、具体的にどのようにしていったらよいかを客観的に整理していくことが大切です。

第三に、実際に受験に臨む本人、わが子を冷静に見つめることです。何ができているのか、何が足りないのかをきちんと把握し、よいところを伸ばし、足りないところを補うための努力をしていきましょう。そして最後にもうひとつ大切なことは、受験は母と子だけのものではないということです。お父さんが受験を家族のものとして受け止め、果たすべき役割をきちんと担っていくことが受験の合否を決める大きなポイントともいえるのです。では、この四のコツについて、今までお話ししてきた内容を整理しながら、具体的に紹介していきましょう。

「教えないこと」が子どもを伸ばすというと違和感を感じる人が多いと思いますが、課題の答えや方法を先に教えてしまうことは、子どもの能力を伸ばすことにはなりません。子どもの能力を伸ばすためにも、小学校受験を乗り切るためにも、子どもが自分自身で試行錯誤しながら考えるということが大変重要です。そのためには、親や先生が子どもの代わりに考え、子どもから頭を使うチャンスを奪ってしまってはいけないのです。

ヒントを与え過ぎたり、手取り足取り必要のない解説をしてしまうと、子どもは「だれかが教えてくれる」と考え、それに甘えて自分の頭を使わなくなってしまいます。さらに、子どもに悪い影響を与えるのは、やり方や答えをすべて教えてしまい、いつもその方法で同じ答えを出すように訓練してしまうことです。このようなトレーニングは、子どもをうんざりさせ、考えることを嫌いにさせてしまいます。ですから「教えない」「訓練しない」ことが大切なのです。

子どもに自分で「考えさせる」ためには、日常の生活のなかで、考えるチャンスをたくさん与えてあげることです。たとえば、数なども、二歳、三歳のころから、自然に覚えさせていくことができます。台所でお手伝いをさせながら、「コロッケをパパに三つ、ママに二つ、ちいチャンに二つ」と言って、子どもにお皿に置かせる。こうしたやり方で、いろいろな物を使い体験的に理解させていけばよいのです。

「一枚のお皿にスプーンが一つ」と教えたら、次に、お皿を三枚出して、「スプーンは何本いる?」と聞いてみます。これで、子どもは自分で考えながら、足し算や引き算の基礎となる「対応」という概念を身につけていくことができます。

受験でよい結果を出したお母さんでも、受験が終わると、「大変だった」という感想をもつ人が多いのですが、具体的なことを聞くと、「いつのまにか覚えていたから、どう教えたのかわからない」というのです。つまり、「さあ、お勉強」と教えたのではなく、日常生活のなかで、子どものものの考え方が育ってきたということでしょう。お母さんが気がつかないうちに、何となく覚えている、できることが増えている、その積み重ねが幼稚園受験や小学校受験につながっていくのです。

では、この「自然に」「いつのまにか身につく」という受験準備を進めていくためには、お母さんは、どんな心構えで、どのように子どもに接していけばよいのでしょうか。いくつか具体的にお話ししておきましょう。


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