小学校受験は子どもの「今の状態」を知ることが先決
アナックでは、入会を希望されるご両親とお子さんを対象にいくつかの診断テストを行います。診断テストは何種類かあります。
その一つは、親子関係診断です。お父様お母様がどんな子育てをしていらっしゃるか、ご両親とお子さんの関係はどうなのかといったことをチェックさせていただきます。チェックというと大袈裟ですが、現状はどうなのかを教えていただくという程度のものです。
二つ目は子どもの性格診断です。お子さんをお預かりする以上、どんな性格の子どもなのかを知っておくのは必要なことです。このテストによって、子どもの状態、性格的特徴のだいたいのところが把握できます。
お子さんの知能診断もあります。いくつかの知能テストを行います。
素質診断は、性格診断に対応して、その子どもの資質はどんなものかを知るために行います。
診断テストの詳細は省きますが、レッスン開始前に、これらの診断を行うのは、お子さんが育った環境、ご両親の子育てに対する考え方などの状況をできるだけ詳しく知るためです。なぜこうしたことにこだわるのかは、それが幼児教育や小学校受験のためには不可欠と思うからです。
小学校受験対策というと、受験する学校に合格するために必要な勉強の基準、レベルというものがまずあって、それをカリキュラムとして子どもに勉強させるケースが多いのですが、アナックでは、今、子どもがどんな状態にあるかをまず把握した上で、その子に合った指導をして行きます。トップダウンかボトムアップかの違いです。
ゴールから逆算して子どものレベルを引き上げるか、子どもの現状からスタートして段階的に引き上げるかの差であって、たいした違いはないと思うかも知れませんが、まず目標があってそれに挑戦させるという指導の場合、順調に伸びて行く子どもの場合はいいのですが、そうでないときはどこかに歪みや無理が出てくるものです。その点、お子さんの現状からスタートしたときは、着実にステップアップさせることが可能です。そのために入室前にいろいろな診断テストを実施するのです。
一般的に、幼児教室では簡単な知能検査はしても親子関係、子どもの性格診断まで実施するところはほとんどありません。たまたま私が大学でカウンセリングを専門的に勉強、その後は学童保育の現場でケースワークの経験を積み、さらに大学院では幼児教育を学んだことから、子どもの「今の状態」を知ることの重要性を知ったからです。
私どもでは小学校受験だけを目的にしたお子さんも引き受けていますが、長い人生の中で小学校受験は単なる通過点に過ぎません。学歴社会が崩壊しつつある今、ご両親の気持ちの中にも「たかが小学校受験」という意識があるかもしれません。10年先20年先を見据えた上での、つまり人生の土台づくりのための小学校受験ということであれば、むろん、喜んでお子さんをお預かりしています。
ただ、どうしても特定の学校に合格させたいというご希望の場合は、やはりそれ向きの塾がありますから、そちらをお勧めする場合もあります。お母様方には、まず最初にそうした私どもの教室の特徴を説明しますので、最初から無条件にお入り下さいと入会をすすめることはありません。他の幼児教室もご覧になっていただいて、その上でここがいいと思われた方に入っていただくようにしています。
一年間で家庭環境の改造をする
小学校受験が目的ではなくとも、就学前の子どもを教育するには、ご両親にまずお子さんのの状況を知っていただくことが大切です。ご両親がかならずしもお子さんをいちばんよく知っているとは限りません。一番身近な存在がいちばん遠い存在ということも最近は非常に多いのです。自分の子はどんな子か、それがわからずに子どもの尻を叩いても効果があるとはとても思えません。
まずお子さんの状態を見てから、何をどう指導したらいいのか、家庭ではどうしたらいいか、子どもとの接し方はどうあるべきか、その辺をご両親と一緒に考えていきましょうというのが私どもの基本的な姿勢です。ですから、3か月とか半年といった短期間で集中的にトレーニングして下さいという場合は、私どもには不向きとなります。お預かりする期間は2年というのが理想です。
というのは、まず1年間で家庭環境の改造から入ります。お母様方にはお子さんが勉強しやすいような家庭環境をつくりあげて下さいとお願いします。
家庭環境の改造というと、大袈裟なようですが、数多くのご家庭を見てきた経験から申し上げると、子どもの教育環境という面でみる限り、どの家庭でも少なからず改造しなければならない点があるのが実態です。就学前の子どもの場合、中学や高校生と違って、子ども部屋をつくって、さあ、勉強しなさいと放っておくわけにはいかないのです。
朝起きてから夜寝るまでのご両親の一挙手一投足が小学校受験に大きくかかわっているのです。朝起きて顔を見合わせたら、お互いにオハヨウの挨拶をしなければ、子どもだって大人に対して挨拶はしません。アリガトウ、ゴメンナサイという言葉が夫婦親子の間でも交わされるのがいいのです。
また、幼児期は何でも知りたがります。お母さんにまとわりついて、これは何?あれは何? どうして? としつこいほど聞きたがります。そんなときに、ウルサイ! すこしは黙っていなさいと叱ったのでは、せっかく出かかった子どもの好奇心は頭を引っ込めてしまいます。「家庭環境」とはそういうことなのです。
こうした親と子のかかわり方については、どの幼児教室に行っても教えてくれますが、一、二回教師の話を聞いたからといって、すぐ家庭環境が変わるものではないのです。ご両親の考え方を変えていただかなければならない、そこにむずかしさと一定の時間がかかるのです。
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