■○○小学校合格 朝倉脩さん朝倉遼子さんにお伺いしました
●この服装じゃないと受からない学校なら不合格でもしかたない
――親の面接のトレーニングを受けたと思いますが、どうでした?
朝倉(母) 一回受けただけです。
朝倉(父) 笑い話に近いものから、面接の定石のような本まで何冊か読みましたが、マニュアル本の通りにやらなければ合格しないような学校なら、僕らの場合、当然、落とされるだろうし、それはそれで、しかたないと割り切りました。それでも、先生からは厳しく注意されることはありませんでした。
朝倉(母) 部屋に入るときは、夫唱婦随を印象づけるために、夫が先に入ったほうがいいとマニュアル本には書いてあるんですが、あまりにも時代錯誤です(笑)。私どもの場合、服装にしても、紺の普通の服を着て行きましたが、初対面の人に失礼がないようにということであって、合格するためではなかった。見た目には、いかにも「お受験の親子」だったと思うんですけれども、この服装じゃないと受からないという学校なら不合格でもしかたないと考えていました。そういう親の姿勢なり考え方は、面接で話しているうちに、相手にも通じると思っていました。そこで、「何だ、この人たちは」と思われるようなら、それはそれでいいと。面接の受け応えについては、自分たちの言葉で話をすればいいと思っていました。ただ、そうは言っても、真意が伝わりにくいところは、先生からその場で注意していただきました。
■聖心女子学院初等科合格 前野孝子さんにお聞きしました
●夫はぶっつけ本番で模擬面接に臨みました
――模擬面接は、どんな様子でしたか。
前野 実は、主人は何も準備しないで中尾先生のところに行きましたが、案の定、何度もやり直しになりました。模擬面接のときは、軽い気持ちといいますか、先生の胸を借りるようなつもりだったようです。
――ご主人には、こんなことを質問されると事前に話しておいたんですか。
前野 いえ。私の言葉で「あなた、こういうふうに答えてね」というのが、良いことなのかどうか疑問でした。主人が自分で考えて、自分の言葉で話してくれたほうがいいと思ったのです。だから先生には申し訳なかったんですが、あえて、ぶっつけ本番で模擬面接に臨みました(笑)。一回目は、マニュアル的な答え方をしていました。プリントのようなものを事前に渡していましたので、それは読んでいたようです。模擬面接がある日の午前中に目を通していたようです。
――先生は何と?
前野 上手にご指導くださって(笑)。その後は、主人のほうが「もう一回お願いしよう」と乗り気になりました。
――模擬面接は何回受けたのですか。
前野 三回です。中尾先生には、かなりつっこんだ模擬面接をしていただけました。キリスト教に関する質問のほか、いろんなことを質問してくださいました。そして、自分の言葉なり、家庭の雰囲気が的確に伝わるようにと助言していただきました。家族の日常生活がどうなのか、具体的な言葉で表現したほうがいいとか、こんなことを言ったら恥ずかしいかなと思うようなことまで、具体的に話してもいいといったアドバイスをいただきました。
●「いつものえがおで、げんきにたのしくがんばっておいで!」
――ご主人は学校説明会には何校くらい行きましたか。
前野 土日しか行けませんでした。聖心女子学院と光塩だけです。立教女学院も主人は気に入っている学校でしたので、行きたかったようですが、説明会が平日でしたので行けませんでした。
――「この学校」というこだわりはなかったんですか。
前野 キリスト教系の女子校といえば、立教女学院や聖心などを考えましたが、娘がそういった学校を受験するレベルにあるのかどうか、その辺が不安だったのです。だから、あえて、特定の学校にこだわらずに、真っ白な状態で子供を先生に指導していただこうと思って、早くからお教室にも通わせたいと考えたのです。もし、小学校受験が向いていなければ、やめてもいいと思っていました。いつも心の片隅に、これがすべてというわけではないんだから、いつでもやめてもいいと思っていました。ただ、何もしないで、後から「あのとき受験していれば」と後悔するのだけはイヤだったんです。
――第一志望は聖心女子学院ですか。
前野 はい。中尾先生がすすめてくださいました。年中の終わりくらいに、先生から、聖心がとても合っているので受けたらどうかと勧められました。それまでは、聖心は何らかのコネクションがないと合格は無理だと思っていました。このため、聖心以外に確実に合格できるところを勧めていただけないかと先生にご相談しました。しかし、先生は、実力で入られたお子さんもいるから、受けてみたほうがいいと‥‥。
――聖心を受験する前日、ご主人とはどういう話し合いをしましたか。
前野 平日でしたので、通常通りです。ただ、娘が幼稚園に入ってからは、主人の帰りが遅くて娘とコミュニケーションがとれないので、娘の絵日記にコメントを書いてくれと頼みました。娘が書いた絵日記に主人に何か気がついたことを書いてもらっていたのです。「明日はお試験です」と娘がたどたどしい文字で書いて、それに主人が「いつものえがおで、げんきにたのしくがんばっておいで!」と、返事を書いてくれました。
■幼稚園(匿名希望)合格 川原康子さんにお聞きしました
●模擬試験は散々でした
――八月はお母さんがいちばん焦る時期ですね。
川原 はい、模擬試験が始まってからは焦りました。七月くらいから、他の教室の模擬試験を受けました。一緒に通っているお友だちのお母さんから、何月何日試験があるわよって聞いたり、どこで試験があるから申し込むとか言われても、まだぼーっとしていました。受験料もびっくりするほど高くて(笑)。
――いくらですか。
川原 一回一万二〇〇〇円〜六〇〇〇円くらいです。みんな受けたら大変なので最低限しか受けませんでしたけれど。初めての模擬試験は九月です。試験会場に行ったら、皆さん紺のお洋服着て‥‥。すごく気合の入ったお母さんが多かったことにびっくりしました。
――そのときは親の面接はないですよね。
川原 ええ。でも気持ちの問題です。だからお母さん方はみなさん紺の服で、お子さんも白のブラウスに紺のスカートを着ていました。待っているときに、となりのお母さんとお話をしてたんですね、そうしたら終わってから、待っている間の親の私語というマイナス評価があったんです。そこまで見られてるのかとびっくりしました。全然知らなかったんです。子供が試験を受けて帰ってくるだけと思っていたし、待っているときの態度や、夏休みの過ごし方まで聞かれるなんて思ってもいませんでした。
――結果はどうでしたか。
川原 散々でした。出た結果はすべて小石先生に見せました。日頃娘が先生に注意されていたことと同じ結果が出ました。とにかく行動が遅いんです。たとえば、クレヨンが並んでいると、自分の気に入った並び方があるので、ピンクの隣には赤がなくちゃいけないと並べかえちゃったりするんです。そうしたこだわりは悪いことではないんですけど、指示されたことをさっとやるということが苦手なんです。
■立教小学校合格 渡辺秀俊さん 渡辺久美さんに聞きました
●受験関係の本には載っていない意外な質問
――面接試験はどうでしたか?
渡辺(母) 幼児教室では模擬面接を一回だけ受けましたが、まるっきりダメでした(笑)。
――面接ではこういうことを聞かれるとか、こう答えるということは、事前に練習していたんですか。
渡辺(母) ええ、それはもう。でも、緊張しちゃって。何を聞かれるか、それにはどう答えるかは主人と話し合いまして、Q&Aをパソコンで全部書き出して練習しました(笑)。ところが、受験関係の本には載っていないような意外な質問が出たんです。答えにくい質問ではなかったんですけど‥‥。「おばあちゃんとの関係はどうですか?」「受験に関してご親族でどう思われているか?」ということも聞かれました。
渡辺(父) また、校長先生からは、親である私や妻の生き方や趣味を聞かれました。その点に関しては自信を持って話すことができました。二人とも、人の前で話をすることは慣れているんですけど、わが子のこととなると緊張しました(笑)。面接の答えは、長くなってもいけないし、逆に簡潔すぎてもいけないし、その加減がむずかしかったですね。
――面接時間はどれくらいかかりましたか。
渡辺(母) 私たちは長かったんです。早い人は五分で終わったそうです。雰囲気が盛り上がっちゃって一五分くらいになったんです(笑)。
――服装には気をつかいましたか。
渡辺(母) 定番がありますから、その通りにしました。
――合格の確信はもてましたか。
渡辺(母) それはないです。立教は、面接の比重が重くないと聞いていたので‥‥。
――試験が終わったあと、お子さんに試験のできを聞きましたか。
渡辺(母) 試験を受けることができた、ということが嬉しかったみたいなんですね。とにかく楽しかったと。